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令和4年第1回定例会(第2号) 名簿 2022-02-17
令和4年第1回定例会(第2号) 本文 2022-02-17

  • "不妊治療"(/)
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  1. 南房総市議会 2022-02-17
    令和4年第1回定例会(第2号) 本文 2022-02-17


    取得元: 南房総市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-18
    1:     ◎開議の宣告 ◯平川幸男副議長 おはようございます。お知らせをいたします。青木正孝議長から、午前中の会議を欠席する旨の届出がございました。代わって副議長の私が議事を進行いたします。よろしくお願い申し上げます。  ただいまの出席議員数は17人です。  直ちに本日の会議を開きます。                                         (午前10時00分)    ──────────────────────────────────────────     ◎議事日程の報告 2: ◯平川幸男副議長 本日の議事の日程は、お手元に配付のとおりです。    ──────────────────────────────────────────     ◎一般質問 3: ◯平川幸男副議長 日程第1、一般質問を行います。  通告のありました質問者は、お手元に配付の一覧表の6人です。  通告順に質問を許します。  初めに、山田一洋君。 4: ◯山田一洋議員 2番、山田一洋。通告に従いまして質問いたします。  初めに、行政改革について質問いたします。  南房総市発足から16年、交付税の合併算定替が終了し、合併特例債の発行期限も近づき、市町村合併による財政優遇措置が終了しようとしています。平成に行われた国の主導による市町村合併、平成の大合併の目的は、人口減少、少子高齢化が進む中で、行政の広域化による行財政改革を実行し、自治体運営の基盤を強化することだったと思います。南房総市も財政優遇措置終了後を見据え、公共施設の再編や事業の見直しなど、積極的に行財政改革を実行してきました。  さて、これまでの行財政改革によって、平成の大合併の目的である財政基盤の確立は達成されたのでしょうか。また、合併優遇措置終了後の市の財政運営に不安はないのでしょうか。市発足以降、市長として行財政改革と財政健全化を推進してこられた石井市長に、これまでの取組についてお伺いいたします。  まず、1つ目に、持続可能な財政運営を確立するため、これまでどのような行財政改革を実行してこられたのか。その実績と成果をお答えください。  次に、合併特例債は発行限度額がある中で有効に活用されなければなりません。これまでどのような事業に活用されてきたのか。今後の活用方針についてはどのようにお考えでしょうか。お答えください。
     3つ目に、現在の市の財政状況と今後の見通しについて、どのようにお考えでしょうか。  次に、雇用の拡大について質問します。人口減少を食い止めるためには、子育て支援や移住促進はもちろん、若者の働く場所の確保や市内産業の活性化は極めて重要な問題だとも思います。若者に魅力ある仕事づくりは、南房総市総合戦略の基本目標の1つでもあり、市は雇用の拡大に精力的に取り組んでいただいているところです。これまで空き公共施設を活用した企業誘致などによる成功例に加え、地域の企業や創業者の支援も積極的に行われているところですが、改めて市の雇用拡大の取組についてお伺いします。  まず1つ目に、これまでの企業誘致施策、市内企業の支援施策について、主な事業の実績と現在の取組状況をお答えください。  2つ目に、今後の取組方針についてお答えください。  最後に、子育て支援と教育の充実について質問いたします。  市の人口減少対策の基本コンセプトは、子育て世代の増加、安心して子供を産み育てられる環境をつくるという目標の下、子育て支援、教育環境の充実に積極的に取り組んでいます。教育施設の整備や学力の向上のほか、習い事の支援など、先進的な事業も行われ、南房総市の子育て環境は他の自治体に引けを取らないものと評価しております。  しかし、少子化は急速に進行し、南房総市の統計書を見ますと、2019年度の出生数は95人でした。2014年度の出生数が208人ですので、比較しますと5年間で100人以上減少し、半数以下となったことが分かります。全国的に人口減少と少子高齢化が進む中で、子育て世代の増加は困難な目標であるということは承知しておりますが、市は2024年に3万4,700人の人口を維持するということを目標としており、この目標が達成できるように、引き続き安心して子供を産み育てられる環境の充実を図り、子育て世代に選ばれるまちづくりを目指し、努力していただきたいと思います。  そこでお伺いします。これまでの子育て支援、教育の充実のために、どのような事業が行われてきたのか。これまでの実績と現在の取組状況をお答えください。  以上です。 5: ◯市長 それでは、山田議員の御質問にお答えをいたします。  1問目の、町村合併後に取り組んだ施策の総括と今後の取組についてお答えします。  まず、1点目の行財政改革についての1番目、持続可能な市政運営のため行った行財政改革の取組とその成果についてですが、行財政改革については、平成18年度に策定した南房総市行政改革推進計画・集中改革プラン及びその後に続く第2期、第3期の計画を通し、新たな仕組みづくりと事業の選択と集中の強化を重点として、市民との協働、事務事業の見直し、公共施設再編の推進、組織機構の見直しと定員の適正化、人材育成による職員の資質の向上、歳入の確保の6つの重要施策を掲げて、各種の行財政改革に取り組んでまいりました。  市民との協働では、新たな地域経営の仕組みとして地域づくり協議会を創設するなど、市民参画によるまちづくりを推進してまいりました。  事務事業の見直しでは、旧町村単位での公共施設の集約、再編に併せ、本庁と支所の窓口機能について、役割分担の明確化により効率化を図ったほか、指定管理者制度などのアウトソーシングの推進、各種補助金の見直し、水道事業及び国保病院事業での経営改善を進めてまいりました。  公共施設再編の推進では、旧町村単位での支所等の再編のほか、子供たちの教育環境の向上を目指した学校再編の推進により、幼稚園、小学校、中学校について18施設に統合したことや、公民館、コミュニティセンターの統合、機能集約等により6施設に統合したこと、再編による空き公共施設を活用した企業誘致の推進、不用施設の解体撤去などに取り組んでまいりました。また、今後の公共施設の新設・大規模改修・解体撤去等についてですが、令和12年度までの各施設の方針や必要額を盛り込んだ公共施設等総合管理計画及び個別計画を策定しています。個別計画については、事業の進捗に合わせ、毎年度見直しておりますが、今後もこの計画に基づき施設の再編整備を進め、可能な限り次世代に負担を残さない、効率的で効果的な公共施設の配置の実現に努める必要があると考えております。  組織機構の見直しと定員の適正化では、市の業務での適正な定員数を目指し、早期勧奨制度や退職補充の抑制などにより、職員数の削減を図ってまいりました。合併直後の平成18年4月1日時点の職員数は708人でしたが、令和3年4月1日時点では506人で、これまでに202人の削減を行い、併せて職員数の減員に伴う組織機構の見直しを柔軟に行ってまいりました。  人材育成による職員の資質の向上では、千葉県自治研修センター等各研修機関での研修をはじめ、県や民間企業への積極的な派遣研修を行い、職員が減員する中でも行政サービスを低下させないため、個々の能力の向上に取り組んでまいりました。  歳入の確保では、税の収納率の向上をはじめ、施設使用料の見直し、効果的な公金運用、ふるさと納税による寄附額の増収に努めてまいりました。これまで行ってきた6つの重要施策の取組により、合併後から平成29年度までの12年間に得られた効果額は合計61億6,872万円であります。引き続き平成30年度に策定した南房総市行財政改革方針2018に基づき、持続可能な行財政運営をテーマに、効率的で効果的な市民に優しい行政サービスの実現に向けた取組が必要なものと考えております。  次に、2番目の現在の市の財政状況と今後の見通しについてお答えします。  初めに、現在の市の財政状況についてですが、令和2年度の一般会計決算では、実質収支が約19億円、積立基金残高が約246億円、地方債残高が約250億円であります。地方債残高の内訳は、過疎債が約34億円、合併特例債が約120億円、臨時財政対策債が約57億円、その他が約39億円でありますが、地方交付税措置額を考慮しますと、実質的な市の地方債の返済額は10億円程度となります。また、財政の健全度を示す実質公債費比率、将来負担比率、経常収支比率の各指標は、いずれも健全な数値であります。  次に、今後の財政見通しについてですが、昨年8月23日開催の議員全員協議会にて、令和12年度までの10年間の長期財政推計をお示ししたところであります。この推計は、現下の地方財政制度の下、将来推計や人口などの予測に加え、今後予定される大規模事業を反映して推計をしておりますが、推計期間中の収支はおおむね均衡した状態であり、実質公債費比率、将来負担比率、経常収支比率の各指標も健全な数値で推移するものと見込まれ、当面の財政運営に不安はないものと判断しております。  次に、3番目の合併特例債を活用した主な事業と、今後の活用方針についてどう考えているかについてお答えします。  初めに、合併特例債を活用した主な事業についてですが、合併特例債は、新市建設計画に位置づけられている事業を前提に、新市の一体性の速やかな確立を図るための公共施設の整備、新市の均衡ある発展・格差是正に資するために行う公共施設の整備、新市の建設を総合的かつ効果的に推進するために行う公共施設の統合整備のいずれかの目的のために実施する事業の財源として活用することができます。  合併時点の当市は、旧町村単位で保有していた公共施設の数が多く、同じ機能を有する施設も重複している状況であり、建築後30年程度を経過した老朽化施設も多い状況でした。また、地方交付税等の合併特例措置終了後を見据え、持続可能な行財政運営を堅持していくためには、公共施設再編の推進は必須であり、合併特例債を公共施設再編に要する費用の財源として有効活用する方針とし、事業を実施してまいりました。  これまでに合併特例債を活用して実施した主な事業について、令和2年度までの決算及び繰越し事業を含む令和3年度の発行予定額を含めて、主な施設分類ごとにお答えします。  庁舎の整備・改修に係るもので、9億6,270万円、朝夷行政センターの建設、本庁舎の大規模改修などに活用しています。  次に、コミュニティセンター等の整備、改修に係るもので7億8,700万円、白浜コミュニティセンターの建設、富山岩井コミュニティセンター及び三芳農村環境改善センターの大規模改修などに活用しています。  次に、道の駅の改修に係るもので3億5,490万円、富楽里とみやまの大規模改修に活用しています。  次に、火葬場の整備に係るもので6億9,950万円、安房郡市広域市町村圏事務組合が実施した安房聖苑の建設事業負担金に活用しています。  次に、消防防災施設の再編整備に係るもので6億5,360万円、防災行政無線の整備、消防団詰所の統合のほか、安房郡市広域市町村圏事務組合が実施した和田分署・白浜分署の建設事業及び高規格救急自動車の購入事業の負担金などに活用しています。  次に、学校教育施設の再編・整備・改修に係るもので129億2,430万円、旧健田小学校・幼稚園、白浜中学校、富山小中一貫校、嶺南小学校の建設、富浦、富山、三芳、千倉、嶺南の幼保一体化施設の建設、内房及び外房学校給食センターの整備、小中学校の統合に伴うスクールバスの購入のほか、既存の校舎・屋内運動場の大規模改修などに活用しています。  次に、社会体育施設の整備に係るもので11億6,610万円、富浦体育館の耐震改修、富山ふれあいスポーツセンターの大規模改修のほか、富山岩井体育館及びグラウンド、和田体育館の整備に活用しています。  次に、施設の解体に係るもので14億1,480万円、小中学校の統合により不用となった校舎などの解体、老朽化に伴う千倉清掃センターなどの解体に活用しています。  そのほか、上水道施設の整備、白浜バスターミナルの整備、新し尿処理施設の用地購入などに活用し、令和3年度までの発行見込額は194億7,410万円であります。また、発行可能額は255億6,720万円で、発行可能残額は60億9,310万円であります。  次に、今後の活用方針についてですが、主な事業といたしまして、富楽里とみやまの大規模改修、外房学校給食センターの整備のほか、丸山分庁舎・公民館大規模改修、千倉地区社会体育施設コミュニティ施設等整備構想、旧南三原小学校跡地公園整備、千倉衛生センターの解体などの財源として発行を予定しており、発行可能額全額を活用する見込みです。  また、合併特例債の償還期間についてですが、事業内容により異なりますけれども、施設整備に活用する場合、17年から22年償還で借入れを行っておりますので、今後借り入れる合併特例債も含め、令和30年頃までには償還が完了する見込みとなります。合併特例債は、通常の地方債に比べ非常に有利な財源であり、今後も必要不可欠な公共施設の整備に当たっては、有効活用する方針であります。  次に、2点目の雇用拡大施策についての1番目、これまでの企業誘致施策、市内企業の支援施策における主な実績と現在の取組状況についてですが、総合戦略の基本目標に掲げる若者に魅力ある仕事づくりを推進するためには、地域における新産業の創出や起業・第2創業、既存事業の活力の維持・向上による市内産業の活性化が不可欠であると考えております。これを達成するために、企業や起業家の誘致促進施策、市内中小企業の経営基盤の強化施策を中心施策として取り組んでまいりました。  空き公共施設を活用した企業誘致は、自然風土豊かな当市の特色を生かすとともに、旧小学校や旧幼稚園、旧保育所などの空き公共施設を企業の受皿として活用することで、新たな企業の進出による新産業の創出のほか、地元企業による活用も図ることで市外流出を抑制するとともに、地域産業の発展に寄与する側面もあります。また、施設の賃貸や売却による収入は新たな市の財源確保につながるほか、地域のにぎわいの維持、そして、何より新たな雇用の場の創出につながる、地域への波及効果の高い施策として尽力してまいりました。この取組により、20社の企業等によって17施設が活用され、結果として290名を超える雇用の維持・創出につなげることができました。県内の他市町村においても、当市をモデルケースとして取組を始め、多様な企業の誘致に乗り出しているところであります。  これと併せて、市の保有する広大な遊休地を活用した企業誘致活動を展開した結果、間近にオープンを予定するコーンズ富浦株式会社のプライベートドライブコースの誘致を実現いたしました。この事業においては、新たな産業や雇用の創出だけでなく、地域資源の活用や地域内取引の創出、当市の知名度のさらなる向上など、地域にもたらされる波及効果を考えますと、計り知れない可能性を秘めた企業誘致に成功したものと考えております。企業誘致施策においては、地域への波及効果を最大限に引き出せるよう、誘致後においても関係団体と連携しながら、立地企業を引き続き支援してまいりたいと考えております。  一方で、市内中小企業の経営基盤の強化施策にも同様に力を注いでまいりました。企業や既存事業の拡張、新分野への展開など、設備投資、雇用の両面から総合的な支援を行ってまいりました。起業や新分野展開、事業拡張に当たっては、製造業や建設業、宿泊業、飲食業を中心に累計80社以上の設備投資に対して補助金による支援をするとともに、これに伴い創出される新規雇用について、延べ160名を超える支援をすることができました。併せて56社、累計400名を超える企業従業員の資格取得に要する経費についても補助金で支援してきたところであり、既存の市内産業の経営基盤の強化を包括的に支援してまいりました。この市内産業の経営基盤の強化は、さきに述べた企業誘致による新産業の創出と相まって、雇用の場を生み出すだけでなく、地域の内外にわたる新たな取引や消費の拡大にもつながるものと考えております。  令和元年の台風に続き、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化し、厳しい経済情勢下において、令和2年度から累計9回にわたる独自の給付金制度を実施してまいりました。他地域に例のない、きめ細かく継続的な制度によって、市内事業者の事業継続や経営軌道の回復を支援することで、地域産業の活力維持に全力を尽くしているところであり、今後も経済情勢に応じた的確な支援策を講じてまいります。  次に、2番目の企業誘致施策、市内企業の支援施策の今後の取組方針についてですが、今後も地域の特性を生かし、自然風土豊かな当市での事業展開のしやすさ、働きやすさなどに加え、移住・定住支援策、子育て支援策を合わせた総合的な魅力を発信しながら企業誘致につなげることで、新たな産業の創出や市内産業の活性化を図り、若者にとって魅力ある雇用の場の確保につなげていきたいと考えております。併せて、引き続き経営基盤強化施策を設備投資、雇用の両面から展開し、社会情勢の変化や企業ニーズに合った的確な支援を講じてまいりたいと考えています。  私からの答弁は以上とさせていただきます。 6: ◯教育長 次に、3点目の子育て支援と教育の充実についてお答えします。  子育て支援、教育の充実のためにどのような事業が行われてきたのか、また、現在どのような取組を行っているのかについてですが、県南部に位置する当市は、平成18年3月20日、安房郡7町村が合併し誕生しました。合併の要因の1つとして、本地域を取り巻く人口減少による過疎化や高齢化の問題があり、幼稚園、小中学校は、少子化などによる小規模化が懸念される状況にありました。合併時の新市建設計画、その後、策定した平成20年から29年度までの第1次総合計画では、基本方針の1つの分野として、市民が輝くまちに教育を位置づけ、子供たちの自らの学び、自ら考える力を育む教育の推進、学校・家庭・地域が連携・協力して、開かれた学校の実現、地域への愛着を持つ人間性豊かな人づくりの推進、教育施設等の計画的・合理的な配置・整備・改善の推進、耐震補強など安全面に配慮した施設や設備の改修、整備の推進を掲げ、様々な事業を実施してまいりました。  平成30年から令和9年度までの第2次総合計画では、基本方針の1つの分野として、豊かな学びと文化の南房総に教育を位置づけ、多様化する子育てニーズを踏まえつつ、支援体制の充実を図り、地域の中で子供を安心して産み育てられる環境を整備すること。家庭・学校・地域の連携を通じ、一人一人の特性に応じた学力と、ふるさとへの誇りを持った園児、児童生徒の育成を目指すこと、学校教育施設は、児童生徒数の動向を踏まえつつ整備、充実を図ることを掲げ、様々な事業を実施しております。  学校の教育環境は、望ましい学習集団を形成することにより、子供たちに知、徳、体を身につけさせ、集団での活動や友達との関わりの中で自立した人間の育成を目指し、そして多様な個性の子供たちが伸び伸びと自己発揮し、互いに切磋琢磨しながら成長していく場であることが必要と考えます。残念ながら、市内の幼稚園、小中学校は、少子化の影響から学校の小規模化が進んでいました。集団の規模が小さくなると、成長に合わせた豊かな創造性や協調性が育みにくくなり、判断力や問題解決能力などを必要とする社会性やコミュニケーション能力が身につきにくく、また、教職員の配置数が減ることなどにより、学校運営等に問題が生じてきます。こうした状況へ対応するため、議会議員、行政連絡員、学識経験者、保護者代表等から成る委員会を設置し、市立幼稚園及び小中学校の適正規模と適正配置について様々な検討を行い、子供たちの学校教育環境の向上を目指すことを取りまとめた、南房総市立幼稚園及び小中学校再編計画を平成20年3月に策定いたしました。  市は、この計画を踏まえて学校再編を推進していますが、平成23年3月11日に発生した東日本大震災の津波被害や近年の豪雨災害から、自然災害に対する学校の安全安心が保護者から強く求められるようになり、災害を考慮した学校の位置、施設強度など、老朽化した校舎等の大規模の改修や耐震補強、学校再編に伴う新設などを実施してきました。  市発足時の市立幼稚園と学校数は、幼稚園15園、小学校16校、中学校7校となっておりましたが、少子化への対応、豪雨、地震、津波等の自然災害に対する安心安全な学校の位置や施設を考慮しながら再編を進め、現在までに幼稚園6園、小学校6校、中学校6校へと再編いたしました。学校再編に際しては、子供の成長は年齢や保育所、幼稚園、小学校、中学校という段階で区切れるものではありませんので、全ての施設を同一敷地に設立し、1つの学園として組織化することも進めています。さらには、トイレの洋式化や空調設備の設置工事などを実施して、よりよい教育環境の改善向上を図っています。  次に、子育て支援、教育の充実に係る具体的な取組についてお答えします。  1つとして、小学校入学前の保育、教育の充実を図ってまいりました。保健福祉部所管の保育所、学童保育、子育て支援センターなどを教育委員会の所掌事務とし、ゼロ歳児から5歳児までの保育、教育についての対応を教育委員会に一元化しました。国では現在、子ども家庭庁の設置が取り上げられていますが、幼保一元化は全国に先駆けての取組であります。また、保育所、幼稚園を同一の建物内に設置し、保育、幼稚園教育の一体化を実現し、ゼロ歳児から5歳児まで切れ目のない就学前保育、教育ができる体制となっています。さらに小中学校を含め1つの学園として、子育て、教育に係る情報の一元化、対応の一貫化と、その継続に努めているところであります。  2つ目として、特別な支援を要する子供への支援を図ってまいりました。発育、発達に課題のある子供を早期に発見し、早期から適切な支援を行っています。特別な支援を要する子供に対して、子ども園、小中学校、預かり保育、学童保育のそれぞれの場に特別支援教育支援員を配置して、その支援に当たっています。  平成29年4月に教育相談センターを設置し、児童の虐待、ネグレクト、不登校など、家庭や学校での様々な課題に対し、教育相談員、特別支援教育相談員、家庭児童相談員、指導主事、保健師、学校心理士が相談や支援に当たっています。不登校や小中学校での活動が困難な子供を対象に、学習や生活支援に関する相談、支援を行う適応指導教室スマイルを開設しています。教室では子供と保護者への支援や交流を通じ、子供の居場所づくりに努めています。  要保護児童対策地域協議会を教育委員会で設置し、教育相談センターが中心となって、保護、支援を必要としている家庭について、児童相談所、警察、病院、千葉県中核地域支援センター、市保健福祉部などの関係機関と連携し、専門的な知見から適切な支援を行っています。  乳幼児の保護者に子育てサポート手帳を配布し、妊娠から3歳児までの母子福祉に関する各種検診や就学前の子供の健診時に活用することにより、保健福祉部、医療機関などとの情報共有を図り、発育、発達に課題のある子供の早期発見、早期対応につなげています。  3つ目は、学力向上と南房総学の推進です。市では、南房総市の15年教育2021の中で、一人一人の可能性を伸ばす教育を目指しています。その1つとして、平成22年に、中学3年生が土曜日の3時間、塾の先生に指導を受ける土曜スクールを開始しました。保護者と地域の有志の方々により運営されています。翌、平成23年からは、放課後や長期休業中に、学力の向上と学習習慣の定着を目指して、塾の先生の指導による学習講座を始めています。保護者負担はテキスト代のみで、子供たちの学ぶことへの意欲づけとともに、長時間勤務が問題となっている教職員の負担軽減も図っています。さらには小学校5・6年生を対象に放課後子どもクラブを開設し、学校で塾や習い事ができる体制をつくるとともに、1か月1,000円から7,000円までのクーポンを発行し、子供たちの可能性を広げる支援を行っています。  次に、南房総の豊かな自然や産業、伝統文化を体験することで、南房総市に残っても離れても、どこに行っても支えとなるふるさとへの誇りと強い思いを育むことを目的に、南房総学を推進しています。地域で学ぶ、地域を学ぶ、地域が学ぶことを目指し、各小中学校では、総合的な学習の時間や特別活動を中心に、生まれ育った地域を深く知るための学習として、年間を通して行っています。スクールバスを多く所有することを生かし、地域の自然、歴史、産業など、時期に応じ小まめに体験学習を行い、南房総の発見、再発見に努めています。  今後も市教育委員会では、一人一人の特性に応じた学習環境の下で確かな学力を身につけるとともに、家庭、学校、地域の連携を通じ、ふるさとへの誇りと強い思いを持てる子供たちを育めるよう、今後も学習環境のさらなる充実を図ってまいります。  以上で答弁を終わります。 7: ◯山田一洋議員 では、最初に、行政改革について再質問させていただきたいと思います。市長の説明から、当面の間、財政的に安心できることは分かりましたが、南房総市は企業の数が少ないなど、税収の面で脆弱な部分があり、実際、財政力指数も県内でワースト2位であります。全国で考えれば0.36と、1,763ある自治体の中で1,057位というところに位置しているそうです。南房総市より財政力の弱い自治体もまだたくさんあるようですが、千葉県所得ランキングで最下位という汚名を返上し財政力を上げる、これからの対策をお伺いしたいと思います。 8: ◯総務部長 それでは、ただいまの御質問にお答えいたします。  当然のことかもしれませんけれども、財政力指数を増加させるためには市税収入の増加が必要であり、このためには企業の集積をはじめ、市民の平均所得を向上させる必要があり、生産年齢人口を増加させることが重要だと考えております。県内の状況を見てみますと、多くの企業が立地している団体や1人当たりの平均所得が高い団体というのは、生産年齢人口の割合が多い傾向にございます。そのための施策としては、働く場所、雇用を確保する、若者世代の流出に歯止めをかける、住む場所、子育ての場所を確保する、外から人を引き寄せるなどが考えられます。そうしたことにより、市民の所得が向上すれば、税収も財政力指数も向上していくものと考えております。  しかしながら、ここ数年で少子高齢化による人口減少が加速している状況であり、単一の施策では効果が薄く、また一朝一夕では実現が難しいものでございますので、長期的に総合的に、かつ継続して取り組んでいく必要があるというふうに思っております。  これまで市では、第2次総合計画前期基本計画の中心的なコンセプトである子育て世代の維持・増加の実現に向け、魅力ある仕事をつくる経済施策、安心して子供を産み育てる福祉施策、選ばれる移住・定住施策を展開してまいりました。次年度につきましては、前期基本計画の最終年度となりますが、引き続き、重点プロジェクトである子育て支援、教育の充実、仕事づくりの応援、移住・定住の促進を推進するため、各種の子育て・教育施策、経済雇用施策、移住・定住施策に取り組み、市全体の所得の向上を目指してまいりたいというふうに考えております。 9: ◯山田一洋議員 よろしくお願いします。  続きまして、雇用の拡大について再質問させていただきます。南房総市にとってやはり大切な産業である1次産業、温暖な気候を利用した農業をPRし、後継者不足に悩むビワ農家の事業継承や、地の利を生かしたレモン栽培など、企業の農業参入を促すような対策は行っているのでしょうか。 10: ◯農林水産部長 それでは、ただいまの御質問にお答えいたします。  企業の農業参入を促すということでございますが、南房総農業支援センターを介しまして、異業種も含めた企業参入について、相談受付からワンストップでの支援を実施しているところでございます。また、これに伴いましてPRをやっているわけなんですが、都市部で開催される新農業人フェアやふるさと回帰フェアなどに出向き、温暖な当市の気候条件に興味を持つ方々へ、個人、法人を問わず、PRに励んでいるところでございます。  また、地域内外の農業法人化を希望する方たちには、千葉県農業会議と連携し、法人立ち上げから農業資格の取得まで切れ目なく支援を実施しております。今年度法人化をした実績としましては、6社を数えているところでございます。  以上です。 11: ◯山田一洋議員 続いて、近年、心身に障害を持っている方が増えていて、B型作業所など職業訓練を行う場所も市内に数か所あると思うんですが、市内で屋外作業ができるような場所を募集するなど、市として支援できることはないのでしょうか。 12: ◯保健福祉部長 市としての支援策についてでございますけれども、現在、障害者就労継続支援のB型事業所ですけれども、市内に6事業所があります。そのうち1事業所が屋外での作業を受託し、職業訓練を実施している状況です。そのほかにも、作業は受託しておりませんけれども、家庭菜園ですとか、あるいは農作業など屋外での作業を体験させている事業所も幾つかあるようです。B型事業所に対する支援といたしましては、事業所からの相談に応じ、そのニーズに対しまして、市として可能な限りの支援を行っているのが現状でございます。  B型事業所をはじめといたしました障害者就労支援施設は、障害のある人の経済的自立だけではなく、自己実現の場としても重要な施設です。今後は、障害のある人の就労支援を推進するため、雇用施策や農業施策と福祉施策が連携し、作業内容の充実や施設外就労への業務開拓と、それらを結びつけるマッチング活動などによる取組について、関係機関、あるいはまた関係団体と連携を図りながら検討してまいりたいと考えております。  以上です。 13: ◯山田一洋議員 よろしくお願いします。  最後に、子育てについての再質問をしたいと思います。  子供が欲しいと考えているのになかなか授かることができない夫婦のお話をたまに聞きます。不妊治療や不育治療は、精神的にも金銭的にも負担がかかると言われています。子は宝です。市として積極的に支援していることなどがあるのか、伺いたいと思います。 14: ◯保健福祉部長 安心して子供を産み育てるための支援についてですけれども、安心して子供を産み育てることができる環境づくりを図るために、医療保険が適用されず高額な医療を必要とする、先ほど議員から話がございました特定不妊治療や不育治療を受ける方に対しまして、医療費の一部を助成し、経済的負担の軽減に努めているところです。  実績になりますけれども、平成30年度から特定不妊治療助成を実施しておりまして、10万円を限度に1年間で3回までの助成となっております。今までの助成件数ですけれども、平成30年度が7件、令和元年度が17件、令和2年度が11件、今年度は1月末までで17件の助成を行っています。また、不育症治療費に関しましては、1年間30万円を限度に令和2年度から実施しておりまして、令和2年度ですけれども、令和2年度は1件、今年度はまだ申請がございません。そのほかに、産婦が安心して子育てができるように、心身ともに不安定になりやすい産後の一定期間の産婦、また乳児に対しまして、心身のケアや育児支援等を行う産後事業を始めたところでございます。  今後も関係機関と連携いたしまして、安心して子供を産み育てる環境づくりに努めてまいりたいと思います。  以上です。 15: ◯山田一洋議員 よろしくお願いします。  最後になりますが、このままのペースで少子化が進むと、市内に1つの小学校、1つの中学校で足りてしまうときが来るような気がします。現実的に通学時間を考えると、統合は考えにくいのですが、中学校での部活動もままならなくなるのは自明の理でございます。  前回の一般質問でも伺いましたが、市内にも世界で活躍するサーフィン中学生やすばらしい人材がいます。市内にスポーツや勉学に特化した施設を造り、南房総市で子育てをしたいと思わせる政策など考えられないのか、伺います。 16: ◯教育長 具体的な提案をありがとうございます。教育は大きく分けると2面があると思っております。1つはナショナルスタンダードということで、学習指導要領に基づいた目標、内容でやっていかなくちゃいけないという面、もう一つ、大事にしなくちゃいけないと思っていますのが、ローカルオプティマムということで、地域に最も適した教育という面があるかと思います。今、議員がお話がありました面については、後のほうの南房総でだからこそできるもの、南房総ならではの教育という目で、自然や、あるいは産業、地域の伝統といったものを見直していく、あるいは既存施設の可能性、あるいは新たに旧忽戸小学校の跡地に造ります複合施設の活用といった面で、今、お話がありましたようなスポーツ、あるいは勉強といった面で、他の地区で生活している親子が魅力を感じるような、あるいはもともと住んでいる南房総市の親子にとっては非常に充実した、あるいは可能性が伸ばしていけるような教育を考えていきたいと思っております。 17: ◯山田一洋議員 よろしくお願いします。  最後に、合併から16年、市の財産の整理統合が進み、これからが本当の意味での船出だと考えております。財政優遇措置が終了するまでに246億円の財政調整基金を蓄えられた市政運営は素直に評価したいと思いますし、これからも健全な市政運営をお願いして、一般質問を終了します。 18: ◯平川幸男副議長 以上で山田一洋君の質問を終わります。  ここで暫時休憩をいたします。再開は11時といたします。                                         (午前10時50分)    ──────────────────────────────────────────                                         (午前11時00分) 19: ◯平川幸男副議長 休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問を続けます。  次に、神作紀史君。 20: ◯神作紀史議員 通告に従いまして質問をさせていただきます。私からは主に教育施策について質問させていただきたいと思います。  まず1点目ですが、学習環境について伺います。  他市から市内の小中学校へ通学する子供の数が多くなっているようですが、現状はどういう状況なんでしょうか。また、それによる対応策はあるのか、伺います。  2番目、次に、市内の小中学校で本来通学すべき学校以外の学校に通学している児童生徒はどのくらいいるか、現状を伺います。また、それによって何か問題は生じているのか、伺います。  次、2点目ですが、不登校や虐待を受けた児童生徒への支援について伺います。
     1番目、近年、不登校や児童虐待に関する課題のある子供と保護者が増加しておるようですが、南房総市ではどのように推移しているのでしょうか。  2番目、不登校や虐待を受けた児童生徒に対して、どのような対策を講じているのでしょうか。  3点目ですが、子ども園の子供たちの健康管理と安全対策について伺います。  1番目、小中学校では各学校に養護教諭を置き、子供たちの健康管理と安全対策を行っていますが、市のような保育所と幼稚園が一体化した子ども園ではどのような体制を取っているのか、伺います。  2番目です。対策を講じているとすれば、その効果はどうなのでしょうか。  4点目、小学校4年生までの学童保育について伺います。  1番目です。市内小学校での学童保育所のそれぞれの定員と入所人数を教えてください。  2番目、市では小学校1年生から4年生までの学童保育所を設置し、保護者の負担軽減がなされておりますけれども、小学校5・6年生について学童保育所を設置する考えはあるのでしょうか。  5点目です。学力向上のための取組についてお伺いいたします。  1番目です。子供たちの学力向上については、どのような取組となっているのでしょうか。  2番目です。昨年度、国の交付金を利用して購入したタブレット端末の利用状況を教えてください。  次に、最近の研究によりますと、タブレット端末などのコンピューターに依存し過ぎると、物忘れや判断力の低下、意欲の低下等があると言われておりますけれども、子供の教育において問題はないのか、伺います。  続いて、学校給食について、学校給食センターの運営管理についてですが、1番目、新しい学校給食センターが今、建設をされていますが、どのような理念を持って運営するのか教えてください。  2番目です。令和5年度からは市内全域をカバーする炊飯センターが供用開始する見込みですが、その調理能力と学校の配食数を教えてください。  以上です。 21: ◯教育長 それでは、神作議員の質問についてお答えします。  教育施策についての1点目の、市外からの通学と区域外通学についての1番目、市外から市内の小中学校へ通学する児童生徒は何人いるのかについてですが、他の市町村から当市の小中学校に通学している人数は、令和3年度、小学校44名、中学校32名、計76名、令和2年度、小学校42名、中学校32名、計74名、令和元年度、小学校47名、中学校32名、計79名です。  次に、2番目の市内の学区外の学校に通学している児童生徒は何人いるのか、学区外へ通学することによる問題はないかについてですが、市内の小中学校で、本来通学すべき指定学校以外に通学している児童生徒は、令和3年度、小学校15名、中学校24名、計39名、令和2年度、小学校21名、中学校21名、計42名、令和元年度、小学校16名、中学校24名、計40名です。一部の学校に集中することで教室が不足する状況にならないことなどを前提に、特別の事情による場合は、本来の指定する学校以外に通学することを認めています。特段の問題はないと考えています。  次に、2点目の不登校や虐待を受けた児童生徒への支援についての1番目、ここ近年の不登校及び虐待を受けた児童生徒数の推移はどうかについてですが、市内の不登校児童生徒数は、令和3年度、小学校17名、中学校15名、計32名、令和2年度、小学校14名、中学校15名、計29名、令和元年度、小学校9名、中学校19名、計28名です。  次に、心理的・身体的ネグレクトなどの虐待を受けた児童生徒数は、令和3年度、小学校40名、中学校22名、計62名、令和2年度、小学校47名、中学校23名、計70名、令和元年度、小学校35名、中学校12名、計47名です。  次に、2番目の不登校や虐待を受けた児童生徒に対してどのような支援や対策を講じているかについてですが、不登校や発達障害、養育や虐待など、子供と家庭の様々な課題に対応するため、教育相談センターを設置し、教育相談員、特別支援教育相談員、家庭児童相談員、指導主事、保健師、学校心理士が相談支援に当たっています。そして、適応指導教室スマイルを市教育委員会内に設け、学校に行けない児童生徒や保護者への対応に当たっています。また、要保護児童対策地域協議会では、臨機応変に関係機関とともに家庭への適切な支援を継続的に実施しています。今後も不登校、虐待などを含む様々な問題に対応するため、児童相談所、警察、病院、千葉県中核地域生活支援センター、市保健福祉部等との連携を図り、適切な支援を継続してまいります。  次に、3点目の子ども園における健康管理と安全対策についての、小中学校では学校ごとに養護教諭を置き、子供たちの健康管理と安全対策を行っているが、子ども園ではどのような体制を取っているか、その効果についてはどうかについてですが、市内には5園の子ども園があり、富浦、三芳、千倉の3園に養護教諭を置いています。富山、嶺南の2園は、隣接している小中学校の養護教諭に兼務をお願いしています。  養護教諭は、心身の健康の観点から一人一人の園児に声をかけ、コミュニケーションを取り、園児の心身の状況を把握し、適切な対応に努めています。特に心に不安や問題を抱えた園児が多くなっている状況の中で、幼稚園教諭とは違った専門的な立場で、園児の心身の安定に寄与しています。  次に、4点目の学童保育についての1番目、学童保育所の定員と入所者数はどうかについてですが、市内小学校での学童保育所は5か所です。令和4年1月1日現在の定員と登録人数は、次のとおりです。富浦学童保育所、定員40名、登録49名、富山学童保育所、定員40名、登録31名、三芳学童保育所、定員70名、登録72名、千倉学童保育所、定員70名、登録108名、嶺南学童保育所、定員70名、登録103名です。なお、民間では、岩井学童保育所、定員50名、登録60名、こどもの森、定員26名、登録22名です。  次に、2番目の小学校5・6年生に対して学童保育を行う考えはないかについてですが、小学校5・6年生の時期は、幼児期を離れ、自分のことを客観的に捉えられるようになり、知的な活動においてもより細かく追求するようになります。そのような小学校5・6年生と1年生が同じ場所で同じように活動することは、発達段階に即していないと考えています。安全安心な居場所を確保すると同時に、多様な体験、活動ができるよう、小学校5・6年生を対象に放課後子どもクラブを行っています。現在のところ、学童保育所で小学校5・6年生を対象とする考えはありません。  次に、5点目の学力向上のための取組についての1番目、学力向上のためにどのような取組を行っているのかについてですが、当市では、南房総市の15年教育2021の中で、具体的実践の第1の柱として学力の向上を掲げ、南房総に残っても離れても、どこへ行っても通用する学力の定着を図っています。様々な取組を行っておりますが、ここでは3点について紹介します。  1つ目は、市一斉学力調査です。例年、4月中旬に、小学校2年生から中学校3年生に、国語、算数、数学、英語のテストを実施し、実態を把握するとともに、結果を分析し、具体的な取組を進めています。  2つ目は、学習講座です。放課後や長期休業中に行っています。小中学生の学力の向上と学習習慣の定着を狙いとしています。併せて塾講師が指導に当たることにより、教職員の負担の軽減が図れると考えています。経済的な理由や交通が不便等の理由により、塾に通うことが難しい子供の学習機会の拡大につながると考えています。年間5日から10日程度で、小学校5年生から中学校3年生までの希望者が対象です。保護者による負担はテキスト代のみとなっています。教科や学年、実施形態は各学校の考えで行っています。  具体的実践の第2の柱として、南房総学の推進を掲げています。南房総の豊かな自然や産業、伝統文化を体験することで、南房総市に残っても離れても、どこに行っても支えとなるふるさとへの誇りと強い思いを育み、心に芯のある人間形成を目指しています。  小中学校では、総合的な学習の時間や特別活動を中心に、生まれ育った地域を深く知るための学習として、年間を通して行っています。各学校では、それぞれ独自のアイデアを生かし、食農教育、1次産業を中心に、実体験を伴う学習に取り組んでいます。具体的には、富浦小学校の特産品ビワを育てる、富浦中学校の希少な大葉ワカメを養殖、白浜中学校のヒジキ刈りで郷土の海を再認識、嶺南小学校の伝統産業と食文化を学ぶクジラの学習等があります。  次に、2番目の昨年度購入したタブレット端末の利用状況はどうかについてですが、4月にはICT端末の各小中学校の整備が完了し、学校でも家庭でも継続して学習できるオンライン学習システムの構築と学習状況のデータを管理するマネジメントシステムの構築を目指して、活用を進めています。その状況ですが、今年が1年目ということもあり、学校間、学級間で活用状況に違いがあります。市教育委員会では、ICT端末に慣れる上でも、まずは個別最適化ドリルの活用を進めています。また、今後、オミクロン株の拡大に伴い、出席停止や学級閉鎖も想定されます。ICT端末を家庭で使用することを想定した準備も進めています。  次に、3番目の最近の研究からコンピューターへ依存し過ぎることにより、物忘れや判断意欲の低下があると言われているが、タブレット端末での授業は教育上問題はないかについてですが、全てに通じることですが、行き過ぎることに対しては問題があると考えております。  当市では、南房総市の15年教育2021の具体的実践の第4の柱として、ハイテクとハイタッチ、デジタルとアナログを並立させた保育・教育の展開を掲げ、ICTと自然体験、直接体験のよさを生かした教育活動の展開と、外遊び、運動の機会の拡大を図っています。ICT端末の効果的な活用により、個別最適な学びの実現を目指す一方で、ICT端末はあくまでもそのための手段の1つ、道具であると認識しています。  教育の原点は人が人を感化することだと考えてもおります。知・情・意と認知能力、非認知能力を一体的に育むために、教員と子供、子供同士の関わり合い、自分の感覚や行為を通して理解する実習・実験・地域社会での体験活動など、様々な場面での具体的な体験を通じて学べるよう努めています。  次に、6点目の学校給食についての1番目、外房学校給食センターはどのような理念を持って運営するのかについてですが、現在、嶺南学園敷地内に建設中の外房学校給食センターは、朝夷学校給食センターと丸山学校給食センターを廃止し、新たに設置するものです。1日当たりの調理能力は1,500食で、嶺南小中学校、千倉小中学校、白浜小中学校と白浜幼稚園に配食します。この新給食センターの理念、いわゆる基本方針ですが、まず、1つ目に安全安心でおいしい給食の安定的な提供を図ることです。ドライシステムの導入や、汚染・非汚染作業区域の明確な区分け、学校給食衛生管理基準や大量調理施設衛生管理マニュアルに準拠したHACCPの考え方に基づく確実な衛生管理ができる施設により、給食を提供してまいります。また、燃料にLPガスを採用し、自家発電機を設置するなど、自然災害などの非常時にも対応できることを目指していきます。  2つ目に、これまでの取組を継続し、日本一おいしい御飯給食を目指し、南房総市産の千葉エコ農産物認証米をはじめ、市内産の食材を多く使った給食を提供していきます。南房総市産の食材を使った和食中心の献立づくりを行うとともに、先ほど説明いたしました白浜のヒジキ、和田のクジラ、富浦のビワや大葉ワカメなどをはじめとする市特産品や、農業体験により自ら収穫したお米や野菜などを食材に使用するなど、給食により地域を知る食農教育の推進を図ってまいります。  次に、2番目の令和5年度から市内全域をカバーする炊飯センターが供用開始となる予定であるが、施設の能力と学校別の配食予定数についてですが、令和5年度からは、丸山学校給食センターを炊飯センターに改修し、市内全ての小中学校及び幼稚園に炊きたての御飯を提供できるようになります。1日当たりの調理能力は3,000食です。学校別の配食予定数ですが、令和5年度からの園児児童生徒数及び教員の見込み数では、富浦中学校120食、富山中学校120食、三芳中学校120食、白浜中学校70食、千倉中学校220食、嶺南中学校180食、富浦小学校190食、富山小学校210食、三芳小学校240食、白浜小学校110食、千倉小学校350食、嶺南小学校320食、白浜幼稚園10食で、合計2,260食程度です。外房・内房の給食センターを連携させ、安心安全でおいしい御飯給食をさらに推進してまいりたいと考えております。  以上で答弁を終わります。 22: ◯神作紀史議員 それでは、再質問をさせていただきたいと思います。  まず、1点目の市外からの通学と学区外通学について再質問いたします。市内の子供たちは、基本的に住んでいる場所によって通学する小中学校は決められていると考えております。先ほどの質問で、南房総市外の子供たちが南房総市内の小中学校に通学していることの答弁がありました。令和3年度、南房総市の子供が市外に通学しているのは何人でしょうか。 23: ◯教育次長 それでは、神作議員の令和3年度、南房総市の子供が市外に通学しているのは何人でしょうかについてお答えいたします。  南房総市に住所のある児童生徒で、他の市町村に通学している子供の人数は、令和3年度は小中学校合わせて26人です。内訳といたしまして、小学校では館山市に15人、鴨川市1人、合計16人です。中学校では館山市に8人、鴨川市に1人、安房郡市外に1人、合計10人です。  以上です。 24: ◯神作紀史議員 ありがとうございます。  2番目の再質問ですけれども、令和3年度、市外からの南房総市の小中学校に通学している市町村ごとの内訳についてお伺いいたします。小学校、中学校、それぞれ何人ぐらいいるんでしょうか。 25: ◯教育次長 それでは、令和3年度、市外の子供たちで南房総市の小中学校に通学している市町村ごとの内訳についてお答えいたします。館山市から小学生40人、中学生21人、合計61人です。鴨川市から小学生ゼロ人、中学生4人、合計4人です。鋸南町から小学生ゼロ人、中学生2人、合計2人です。安房郡市外から小学生2人、中学生7人、合計9人です。総合計で76人となっております。 26: ◯神作紀史議員 ありがとうございます。  それでは、3番目の再質問ですけれども、小中学校に市外から通学を希望する子供の対応をどのように行っておりますか。また、現在、館山市から通学している児童生徒の人数が多い状況のようです。市教育委員会としては、どのように捉えておりますでしょうか。 27: ◯教育次長 それでは、市教育委員会で、小中学校に市外から通学を希望する子供の対応についてどのように行っていますかについてお答えいたします。学校教育法施行令第5条の規定では、基本的には子供の住所地により指定された小中学校に通学することとなっておりますが、学校教育法施行令第8条、第9条で、子供や家庭の特殊な事情により指定された学校以外に通学することを希望する場合は、その学校に受け入れることに支障がないことを前提に、理由が基準を満たしているかどうかで判断いたします。  次に、館山市から通学している児童生徒の人数が多い状況のようです。市教育委員会としてどのように捉えているかについてお答えいたします。館山市から市内に通学している学校で、人数が多い学校は三芳小学校です。特に三芳小学校の通学人数は32人となっております。当市に隣接する地区からの児童が多く、本来通学すべき那古小学校ではなく、通学距離が近いことを理由に三芳小学校に通学している状況です。  以上です。 28: ◯神作紀史議員 4番目の再質問ですけれども、市外から多くの子供を受け入れておりますけれども、受入れによる課題、対応について、市教育委員会ではどのようにしておりますでしょうか。 29: ◯教育次長 それでは、受入れによる課題、対応について、市教育委員会ではどのようにしていますかについてお答えいたします。三芳小学校では、市内の児童に加え市外の児童を受け入れることにより、1学級での人数が多くなり、学級編制、学校施設の運用などに影響が出ています。市教育委員会では、令和4年度の市外からの通学する児童生徒に対し、通学を承認するための基準を新たに設けました。これにより、令和4年度、市外から南房総市へ通学を希望する子供の中で、本来通学すべき学校に転校した児童生徒は5人となり、令和3年度に市外から南房総市へ通学する児童生徒は76人でしたが、令和4年度は2月7日現在で54人となる見込みです。  以上でございます。 30: ◯神作紀史議員 ありがとうございます。  6点目ですけれども、学校給食について再質問いたします。先ほどの答弁から、衛生管理のしっかりした施設で、地元の食材を使ったおいしい御飯給食が提供されることがよく分かりました。  さて、1番目の再質問ですけれども、令和5年度から炊飯センターが運用を開始されるということですけれども、現在の御飯の提供はどのように行っているでしょうか。 31: ◯教育次長 現在の学校給食での御飯の提供体制についてお答えいたします。富山小中学校は富津の炊飯加工業者が炊飯し、提供しています。富浦小中学校、三芳小中学校は鴨川市の炊飯加工業者が炊飯し、提供しています。白浜幼稚園、白浜小中学校、千倉小中学校は千倉地区の炊飯加工業者が炊飯し、提供しています。嶺南小中学校は丸山学校給食センターが炊飯し、提供しています。  以上です。 32: ◯神作紀史議員 ありがとうございます。  2番目の再質問ですけれども、各学校に配送される食数は幾つになりますか。 33: ◯教育次長 各学校等に配送される食数についてお答えいたします。令和3年12月現在の園児・児童生徒及び教員数では、富山小学校212食、富山中学校136食、富浦小学校224食、富浦中学校127食、三芳小学校245食、三芳中学校117食、白浜幼稚園5食、白浜小学校116食、白浜中学校75食、千倉小学校361食、千倉中学校215食、嶺南小学校329食、嶺南中学校195食です。合計で2,357食です。  以上です。 34: ◯神作紀史議員 ありがとうございます。  3番目の再質問ですけれども、給食の御飯は各学校等に何時ぐらいに配送されるのでしょうか。 35: ◯教育次長 各学校に何時ぐらいに配送されるかについてお答えいたします。現在の各学校等の配送到着時刻ですが、天候や道路状況等により若干の時差はありますが、富津市の業者が配送する富山小中学校は午前9時30分、鴨川市の業者が配送する富浦中学校は午前10時、富浦小学校は午前10時10分、三芳中学校は午前10時45分、三芳小学校は午前10時50分、千倉の業者が配送する千倉小学校は午前8時30分、千倉中学校は午前8時40分、白浜小学校は午前9時20分、白浜幼稚園は午前9時30分、白浜中学校が午前9時40分、また嶺南小学校及び嶺南中学校は丸山給食センターから直接運搬できるようになっており、嶺南小学校は11時5分、嶺南中学校は11時10分にそれぞれ運搬を開始します。  なお、それぞれの炊飯加工業者の出発時刻は午前8時と午前6時47分、午前8時30分となっており、配送先の小中学校に配送される時刻は先ほどのとおりです。  以上です。 36: ◯神作紀史議員 ありがとうございます。  4番目の再質問ですけれども、炊飯センターの運用が開始された場合、丸山地区から配送されると思いますけれども、配送時間などはどのように変わってくるのでしょうか。 37: ◯教育次長 炊飯センターの運用が開始された場合、配送時間などはどのように変わるかについてお答えします。炊飯センターでは、給食の配送時間に合わせて御飯を炊き、炊きたてを搬出します。外房地区の白浜、千倉、嶺南の各学校等へは、給食と同じコンテナに積み込んで配送いたします。外房地区の炊飯センター出発時刻は午前10時40分から11時15分を見込んでおり、学校への到着時刻は、千倉小学校の午前10時55分から、一番遠い白浜中学校で午前11時35分を見込んでおります。  内房地区も、御飯の専用配送車で給食の到達時間に合わせて配送いたします。炊飯センターの出発時刻は外房地区より早くなりますが、学校等への到着時刻は11時過ぎになると考えています。  このように、学校への到着時間は遅くなりますが、御飯食缶をより保温性の高いステンレス製の二重食缶にするなどの対策により、現在よりも炊きたてで温かくおいしい御飯が市内の学校等に提供できることとなります。  以上です。 38: ◯神作紀史議員 ありがとうございます。  最後になりますけれども、炊飯センターの運用が開始されることによって、一層温かい給食の提供が行われると思います。また、地元の食材を使用した、他地域にも負けないおいしい給食の提供をお願いしたいと思います。また、南房総学の推進ということで、南房総市に住む子供たちのために、なお一層充実した教育環境の整備や、使いやすい学校施設の運用などをお願いしたいと思います。また、生徒や先生方の学校内での健康管理にも一層気を遣っていただくようお願いし、私からの質問とさせていただきます。 39: ◯平川幸男副議長 以上で神作紀史君の質問を終わりにいたします。  ここで、昼食のため暫時休憩いたします。再開は午後1時でよろしくお願い申し上げます。                                         (午前11時37分)    ──────────────────────────────────────────                                         (午後1時00分) 40: ◯平川幸男副議長 休憩前に引き続き会議を開催いたします。  お知らせいたします。青木正孝議長から、午後の会議を欠席する旨の届出がございました。  一般質問を続けます。  次に、鈴木直一君。 41: ◯鈴木直一議員 13番、鈴木直一です。通告に準じまして質問いたします。  大きく2つで、1つ目は岩井、富浦間の道路整備について、2つ目は悪質な水上オートバイ対策について、2問です。  では、1問目から質問いたします。岩井、富浦間の道路整備について、国道127号線、岩井、富浦間のトンネル内の道路幅員が狭く、大型トラックが通行するときは、トラックが車体の上部とトンネルの天井部分との接触を避けるためにセンターラインをはみ出し、対向車が擦れ違うときに冷やりとするときが多く感じられます。特に運転の未熟な若年層や女性ドライバー等が、怖いと思うときが多いように見受けられます。そのため、慣れた大型トラックの運転手たちはトンネルの入り口で一時停止し、対向車線から進入してくる大型トラックや乗用車にライトのパッシング等で知らせて、お互いに安全を確認したりして、その後、トンネル内へと進入しています。また、大型車と擦れ違った普通車が、トンネル内で擦れ違った際にフェンダーミラーやドアミラーを壊したという話もたまに聞くこともあります。  昨年の10月頃に岩井に行くときに、トンネル内の改修工事を行っていました。当然、片側通行にして工事を行っていましたが、トンネルのない通常の道路よりもトンネル内部は幅員が狭く、工事車両の重機等もあり、バリケードが一部、センターラインをオーバーしているような箇所もあり、非常に圧迫感がありました。  岩井、富浦間には、高崎隧道、奥ヶ谷隧道、南ヶ谷隧道、小浦隧道、岩富隧道、小浜隧道、南無谷隧道と、7つの隧道、トンネルがありますが、いずれも道路幅員が狭く、既に述べた理由で、いつ事故が起きてもおかしくありません。  そこで、質問をいたしますが、1つ目、トンネル内の幅員拡張についてですが、将来、通学路になるかもしれない岩井、富浦間のトンネル、改修工事ではなく、県にお願いし、国に要望を出し、トンネルの幅員拡張工事を実施すべきと思いますが、当局の御回答をお願いいたします。  2つ目として、岩富隧道南側出入口の雨水対策についてですが、台風や豪雨、大雨警報、大雨注意報の出た際には、岩富トンネルの南側出入口上部の山肌から大量の雨水が、山の上から滝のように道路上に流れてきて、視界が遮られるケースも多々あり、別の意味での危険性もあります。道路上を流れる水量はかなり多く、恐怖を感じるときもあります。県や国にお願いし、下水溝を深く掘るとか、あるいは広げるとかして、道路上への水の流れを少しでも食い止める対策を考えるべきと思いますが、いかがでしょうか。回答を求めます。  3つ目、道路整備計画についてですが、国道127号とは別に、南無谷トンネルの南側のモーテル付近から、南無谷トンネル、小浜トンネルと平行して山2つを貫いて、小浜トンネルの先に出る別ルートの道路整備が計画されていると聞いていますが、今後の進捗状況をお願いいたします。  次に、2つ目の悪質な水上オートバイの対策についてであります。この問題は、昨年の9月の産業委員会で質問しましたが、悪質な水上オートバイの暴走は、沿岸の漁業者にとって今後の大事な課題であり、漁業権、あるいは生活権の侵害にも相当し、今後の沿岸漁業が彼らに脅かされ、漁業者が減少傾向にあるところに来て、さらに減少に拍車をかけ、反対に密漁者が増えてしまうのではないかと懸念され、あえて、いま一度、取り上げることにしました。  それでは、本題に入ります。最近、毎年のように、4月中旬から9月の夏にかけ、市内の岩井海岸、富浦海岸には水上オートバイが来て暴走する光景がよく見られるようになりました。中には騒音を上げ、波しぶきを上げて高速で爆走し、危険運転に相当する暴走をしているオートバイもあります。南房総市には、安全で安心な海水浴場等の安全確保に関する条例、すなわち海水浴場の南房総市条例はありますが、水上オートバイの遊走に関する法的規制はありません。隣の館山市では、湾内が広いため、水上オートバイの遊走区域が設けられていて、そこでやっているようです。しかし、岩井海岸、富浦海岸は湾内の奥行きが狭く、館山湾の3分の1ぐらいしかなく、遊走区域を設定する広さと場所がありません。そして、危険性があまりにも高いです。  私が知っている昨年の8月の水上オートバイの事故は、館山市の波左間海岸を出た2人乗りの水上オートバイが1時間たっても帰ってこないという海上保安部への118番通報がありました。51歳の男性と18歳の女子学生が乗っており、波による船体の動揺で、分からないうちに女性が海に転落したようです。夕刻になり、海上保安庁の監視取締艇が大房岬沖で漂流中の女性を発見・救助、夕暮れ前、羽田航空基地の救難ヘリコプターが波左間海岸沖を泳ぐ男性を発見・救助しました。  次に、館山市の決められた区域内を遊走していた水上オートバイ同士が衝突し、女性が足に大けがをしたそうです。また、富浦大房岬南沖合で、1人乗りの水上オートバイが走行中に浅瀬に乗り上げ、男性1名の負傷者が出たという通報が千葉海上保安部館山分室に入りました。この日は8月最後の日曜日ということで、富浦湾にも岩井海岸にもかなりの水上オートバイが来たようです。特に岩井海岸では30台を超える水上オートバイが来ました。岩井の漁協の組合員の1人は、危険性が高く、怖くて潜水は無理と判断し、サザエ取りに出漁しなかったと言っていました。  また、一昨年の8月も、磯根で潜っていたら水上オートバイが近くまで接近してくるので怖くなり、漁をやめて帰港したそうです。なお、7月10日には、富浦湾で5隻の水上オートバイが遊走しておりましたが、そのうちの3隻が大房岬沖合にある定置網の上を南方向へ走り去っていきました。この最後の2件は、漁業者への操業の妨害、漁業権の侵害にも当たると思います。  今年もあと2か月もすれば、水上オートバイの人たちが岩井海岸、富浦湾に来ると思います。安全安心な無事故の夏を迎えるためには、何かよい対策を考えなければなりません。ここは市長をはじめとする執行部と職員の皆さん、そして議員の皆さんが一枚岩となることが重要であり、市内の海のレジャーの安全第一を志すべきだと思います。  そこで、質問をいたします。水上オートバイ安全走行のための規制整備について伺いますが、水上オートバイの危険行為防止のため、条例等のルールづくりをすることはできないか。また、ルールづくりのための話合いの場を設ける考えはないか。
     以上、2点の回答を求めます。また後で場合によっては再質問いたします。では、お願いします。 42: ◯市長 それでは、鈴木直一議員の御質問にお答えをいたします。  1問目の岩井、富浦間の道路整備についてお答えします。  まず、1点目のトンネル内の幅員拡張についてですが、東京湾に沿って急峻な崖地や丘陵地を通過する国道127号は、内房地域を縦断する重要物流道路にも位置づけられ、令和元年9月から10月の台風、大雨により県内で甚大な被害が発生し、通行止めが多発する中、支援物資輸送等の被災地支援において重要な役割を担いましたが、異常気象時の規制区間や狭隘で老朽化の進んだトンネルや橋梁、歩道のない区間などの問題を抱えております。災害時における地域防災力の強化のため、こうしたトンネルや橋梁の改築の防災対策を実施し、安全で信頼性の高い道路ネットワークを確保することを目的として、館山市川名から富津市湊までの延長30キロメートルを国が国道127号防災対策事業として整備を進めており、平成28年度には富浦町豊岡の久保トンネルの開削による撤去及び坂ノ下トンネルの拡幅が完了し、大型車が安全に通行できる幅員や歩行空間が確保されることで、安全性が向上しました。岩井、富浦間の他のトンネルにつきましても、同様の安全対策を国へ要望してまいります。  次に、2点目の岩富隧道南側出入口の雨水対策についてですが、1点目の御質問と同様に、国が国道127号防災対策事業として整備を進めておりますので、排水対策につきましても、国へ要望してまいります。  次に、3点目の道路整備計画についてですが、南無谷トンネル南側付近から小浜トンネル先の別ルートの道路整備につきましても、国が国道127号防災事業として整備を進めている事業です。南無谷、小浜トンネルは昭和24年に建設され、供用後70年以上経過した現況幅員6メートルの狭隘で老朽化の進んだトンネルであり、連続雨量200ミリで通行止めとなる雨量規制区間の一部ともなっています。また、周辺地域の生活道路として利用される一方で、トンネル内には歩道がなく、通学に路線バスを利用している地域でもあります。南無谷トンネル、小浜トンネルの防災対策は、平成30年度から調査設計に着手し、国道127号の約100メートル内陸に約1キロメートルの道路、トンネルを新たに整備する計画であり、令和元年度から用地買収に着手しています。令和3年度は、引き続き調査設計、用地買収を進めるとともに、本市を含め関係機関と協議を行っているところでございます。  次に、2問目の悪質な水上オートバイ対策についてお答えします。水上オートバイ安全走行のための規制整備についてですが、水上オートバイ等のマリンレジャーにつきましては、市内におきましても事故や危険行為、騒音などの問題が発生しているものと承知しており、大きな課題であると考えています。夏の海水浴場開設期間については、県が定める海水浴場等安全確保実施要領や、市の安全で安心な海水浴場等の確保に関する条例により、区域内の水上オートバイ等の乗り入れを規制して、海水浴場の安全の確保を図っております。  しかしながら、夏の海水浴場開設期間及び区域以外の海岸においては、それらを規制するために条例等を制定することについては、海は自由航行が原則であり、共同漁業権が設定されているエリアにおいても、漁船や水上オートバイ、モーターボート等、いかなる手段においても、その航行を制限することはできません。海の利用に関するマナー遵守の醸成について広く周知を図るとともに、各関係者が同じ意識を共有することが、海を適正に、かつ持続的に利用するためには必要であると考えております。  県には、千葉県水産振興審議会海面利用調整部会という、漁業と海洋性レクリエーションとの調整を図る組織があります。今後は、その組織の動向や近隣市町の状況も注視しながら、市において話合いの場を設け、よりよい海面利用に向けて検討協議を進めるとともに、並行して、国・県に対して統一的な法整備を働きかけていきたいと考えております。  以上で答弁を終わります。 43: ◯鈴木直一議員 では、1つ目の岩井、富浦間の道路整備について再質問いたします。今、少子高齢化で人口減少の中、南房総市の15歳以下の子供たちの人口を調べてみました。子供の人口が急に少なくなっているのに驚きました。富山と富浦の小学校1年生、7歳児を見てみると、富浦30人、富山28人であります。合計58人であります。3歳児を見てみると、人数は半分以下に減り、富浦10人、富山14人、合計24人と少なくなっています。1歳児は富浦12人、富山11人、合計23人と、同じく少なくなっています。近い将来、今の3歳児が小学校1年生になる頃、富山小学校と富浦小学校が合併し、これらの7つの狭いトンネルがスクールバスの通学路になると思います。  再度お聞きしますが、将来の南房総市をしょって立つ子供たちが安全に安心して通学できるように、通学路の安全保持のためにトンネル拡幅工事を実施すべきと思いますが、御見解を伺います。 44: ◯建設環境部長 トンネル拡幅工事についての再質問にお答えいたします。現状といたしまして、トンネル内の幅員が狭いことから、通学路としての安全保持に限らず、トンネルを通行する全ての利用者のために、安全対策の整備が必要であると考えております。  以上です。 45: ◯鈴木直一議員 簡単な回答ありがとうございます。  それでは、教育長にお聞きいたしますが、私は近い将来、3年先か4年先には富山と富浦の小学校の合併問題が議題に上がってくると予測しておりますが、合併問題はまだ上がっていないでしょうか。お聞かせください。 46: ◯教育長 今お話に出ました富浦小学校につきましては平成23年4月1日に八束小学校、富浦小学校と統合して10年が経過しました。富山小学校につきましては平成24年4月1日で平群小学校と岩井小学校が統合してスタートしております。これも9年経過しました。この2つの学校を含めて全ての小中学校の統合につきましては、教育環境あるいは学校の置かれている状況といったものを観点に、児童生徒数の推移あるいは学校施設の状況等を見ながら、検討していかなければならない課題だと思っております。具体的に富山小学校と富浦小学校の再編については検討していないというのが現在の状況であります。  以上です。 47: ◯鈴木直一議員 まだ検討していないということですが、ちょっと遅いんじゃないかと思いますけど、将来必ず議題に上がってくると思いますが、通学路の安全を確保するためにも最善の協力動作をお願いしたいと思います。今から準備していかないと私は間に合わないと思いますけど、いかがでしょうか。御見解を伺います。 48: ◯建設環境部長 通学路の安全確保についての再質問にお答えいたします。国の国道127号防災対策事業について、順次整備を進めているところでございますが、安全対策の早期実現を国に要望してまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。 49: ◯鈴木直一議員 今からでは遅いような感じもありますけど、プッシュ、プッシュで強硬なる要望をお願いしたいと思います。  それでは、2つ目の岩富隧道南側入り口の雨水対策について再質問いたします。大雨が降った後は、何しろ、道路上に雨水がかぶさって、大量にかぶさってすごいですよね。現場が大雨のとき、部長、走向したことはありますか。 50: ◯建設環境部長 大雨時の走行についてお答えいたします。大雨時のパトロールで、山肌から大量の雨水が流れて道路が冠水している状況を確認しております。  以上です。 51: ◯鈴木直一議員 確認しているならば、そのときに直してもらえば出来上がっていたんではないかと思うんですが、早急に国土交通省に連絡すべきと思いますが、大雨の後の状況報告を、国土交通省のほうに報告をしたことがあるかどうかを伺います。 52: ◯建設環境部長 大雨時の状況報告についてお答えいたします。大雨等の影響による道路施設の現況、通行可否の把握を行い、異常を発見した場合には国に状況を報告し、通行者の安全確保に努めております。  以上です。 53: ◯鈴木直一議員 じゃあ、よろしくお願いします。  続いて、道路整備計画について再質問をいたします。この道路は防災目的だと思いますが、何の目的で造るのか。あるいは完成はいつ頃になるか。また道路幅は何メートルか伺います。 54: ◯建設環境部長 道路の目的、完成、道路幅についての再質問にお答えいたします。災害時における地域防災力の強化のため、こうしたトンネルや橋梁の改築などの防災対策を実施し、安全で信頼性の高い道路ネットワークを確保することを目的としております。南無谷、小浜地区の道路改良工事の完成は令和11年3月を予定しており、道路幅員は車道、歩道、自転車通行帯を含め12メートルの予定でございます。  以上です。 55: ◯鈴木直一議員 以前、小浜地区について問題になったのは、もしも大きな地震が来て岩富トンネルと南無谷トンネルが崩落してしまった場合、小浜地区の集落の人たちは右も左も塞がってしまって、もう八方塞がりの状態となってしまい、避難道路がないというような話題が結構、人が集まるたびに出ていました。逃げる道は海しかない。船で避難しなければならない。そのぐらいせっぱ詰まった考えが出ておりましたけれども、それだけに工事の遅れのないように、それこそ工期前に完成するようにすべきと思いますが、御見解を求めます。 56: ◯建設環境部長 道路工事に関する再質問についてお答えいたします。国道127号防災対策事業が計画どおりに進むよう、引き続き要望するとともに、市といたしましても最大限の協力をして、安全対策の早期実現を目指してまいります。  以上です。 57: ◯鈴木直一議員 あと7年もかかるんですけれども、遅れのないようにしっかりとできるよう、よろしくお願いいたします。  以上で1つ目の質問を終わります。  続いて、2つ目の水上オートバイの件、再質問いたします。定置網の近くを水上オートバイで爆走されれば、もう魚が怖がって網の中には入ってきません。また入っている魚もびっくりして出ていってしまうと思われます。定置網の100メートル以内に接近しないように法的規制をつくってもらいたいと思いますが、執行部のほうの回答を求めます。 58: ◯農林水産部長 水上オートバイ等の航行についての法的整備に関する御質問ですが、市長答弁のとおり、海の自由航行の原則から、共同漁業権が設定されているエリアについても、その航行について制限ができるものではないため、海岸管理者である市が法的規制をすることができません。このため、このほど全国市長会へ、国への要望事項として、海岸における水上バイク等小型船舶の危険航行を規制する法整備についてを上げており、今後、国・県に対して統一的な法整備を働きかけてまいります。  以上です。 59: ◯鈴木直一議員 最近は水上オートバイで暴走し、後ろに1人乗りのパラシュートを引いて水面上10メートルぐらいの高さを飛ぶパラセーリングというのもはやり出しております。岩井海岸、富浦湾には約30隻の貸しボートが散在したり、小型漁船、海女船等がいるため、大変危険であります。前方を見ながらオートバイを高速で運転し、後ろのパラシュートも見なければいけないということで、前方不注意となり、さらに危険が高まります。できるものならばやらせない方向で、役所や警察、海上保安部のほうで危険防止のための安全対策を検討していただき、マナー、ルール違反のないよう徹底を図ってもらいたいと思いますが、いかがでしょうか。 60: ◯商工観光部長 海上の危険防止のための安全対策に関する御質問でございますが、水上オートバイ等につきましては、国家資格である特殊小型船舶操縦士免許を取得した方が法令に基づき航行しているものでございます。市としましては、海岸管理者の千葉県や海上保安庁と連携をし、漁業者などとの事故防止のため、水上オートバイの運転マナーの向上に向けて、引き続き関係者へ協力の呼びかけなどを行い、海上の安全や良好な秩序保持に努めてまいりたいと考えます。  以上でございます。 61: ◯鈴木直一議員 令和2年と3年は新型コロナウイルス感染防止のため、南房総市は夏の海水浴場が不開設であったために、余計、海水浴場付近で水上オートバイが暴走しているようにも見受けられました。海岸管理者としての千葉県にもっと強い取締りと指導、監視をするように申し込んでもらいたいと思いますが、いかがでしょうか。 62: ◯商工観光部長 千葉県に強い取締りと指導、監視を依頼できないかとの御質問でございますが、令和2年度、令和3年度の2年間続けて海水浴場の開設を中止いたしましたが、今年度につきましては、特に7月から9月の週末の土曜日、富浦地区、岩井地区で多数の水上バイクを確認いたしております。海水浴場は開設しておりませんでしたが、ライフセーバーやパトロール監視員を配置いたしまして海岸警備を行い、ライフセーバーが水上オートバイを楽しむ方等を見かけた場合には、マナーを守って安全な航行を心がけましょうといった注意喚起を行ってきたところでございます。  人の遊泳や小舟の回遊する水面において、危険を覚えさせる行為があれば、千葉県の公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例で禁止もされております。罰則等も定められていることから、海岸管理者の千葉県や海上保安庁と連携し、市内海岸の巡視、警備を行ってきたところでございます。  来年度につきましても、引き続き千葉県や海上保安庁、そして警察などの関係機関に取締りと指導をお願いするとともに、市も連携いたしまして、海水浴場の安全、良好な秩序・環境の保持に努めてまいりたいと考えます。 63: ◯鈴木直一議員 水上バイクの航行に関する法的規制についての中に、小型船舶操縦者は衝突その他の危険を生じさせる速力で小型船舶を遊泳者に接近させるような操縦をしてはならないとか、人の生命、身体または財産に対する危険を生じさせるおそれがある操縦をしてはならないとありますが、これらを引用して、安全で安心して操業できる富浦湾、あるいは岩井海岸を構築してほしいと思いますが、御見解を伺います。 64: ◯商工観光部長 水上バイクの航行に関する法的規制により、安全な海岸を構築してほしいとの御質問でございますが、このような禁止行為を発見した場合、速やかに海上保安庁など関係機関に連絡をし、海上の安全や良好な秩序に努めるとともに、繰り返しとなってしまいますが、市としましても安全航行の周知活動を行うなど、対策を検討し、対応してまいりたいと考えます。 65: ◯鈴木直一議員 最後の質問にしたいと思いますけれども、海は自由航行が原則であると言われればもう、規制も何もできないわけでございますが、漁業の分野で規制することは全くできないので困っているわけですけれども、漁業者が額に汗して働いて、所得を得ておるわけですけれども、危険を感じて働くことができないと言っているんですね、現実に。それを見過ごして、何もしてやることができない、規制をするすべがない、方法がないということで処理してしまっていいのでしょうか。  これが現実であるから仕方ありませんが、沿岸漁民に迷惑をかけている暴走行為に対し、手も足も出ない行政に歯がゆくてなりません。できないことは仕方ありませんが、行政としてできる最大限の御協力をお願いしたいと思いますが、当局の御回答をお願いいたします。 66: ◯市長 先ほど来、この問題で大変困っているということは、以前からもそうですが、よく私も理解もできましたし、理解をしておるところでございます。私どもとしては、なかなか制約もある中ではありますけれども、引き続きまして関係機関と協力し合って、最大限の努力をしてまいりたいというふうに思っています。また、これも先ほど来お答えしているとおりですけれども、この問題は本市ばかりの問題ではなく、全国的な問題にもなってきておりますので、先ほどもお答えしましたけれども、何らかの法的な規制、整備というものを強力に国に求めていきたいというふうに思っております。 67: ◯鈴木直一議員 以上で終わります。 68: ◯平川幸男副議長 以上で鈴木直一君の質問を終わります。  ここで暫時休憩に入りますが、休憩時間を5分程度とし、感染の予防、消毒体制が終わり次第、始めたいと思いますので、45分からということで暫時休憩いたします。                                         (午後1時38分)    ──────────────────────────────────────────                                         (午後1時45分) 69: ◯平川幸男副議長 休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問を続けます。  次に、石井教宇君。 70: ◯石井教宇議員 4番、石井教宇。通告に従って質問をいたします。  1問目、買物しやすい環境づくりについてです。以前に移動販売店について質問をさせていただいたことがあります。公設の移動販売車の運行は難しいとの回答でした。その後、多くの市民から、スーパーマーケットがなくなって困っているとか、公営で日常品を販売する仕組みをつくることができないかというような声が多く上がっています。  そこで、1点目、日用品の買物支援について伺います。運転免許証を返納しなければならないと思う年齢になり、買物に不安があり困ったという声や、移住したが生活に必要な物品の購入が大変で、都会に帰ってしまったという声を聞きます。買物をしやすい環境づくりのため、市民からの声を聞かれているでしょうか。人口の減少によって商店が減少し、日用品の購入が困難になっている地域があります。市として、買物支援のためにどのような対策を行っているのか、また、今後どのような対策を考えているのか、お尋ねします。  2点目、実験店舗の設置についてお伺いします。特に三芳地区から買物に困っているという声をよく聞きます。移住定住の促進のためにも、スーパーマーケットの機能を備えた公営の商店や売場を実験的に設置し、地域住民のニーズ等を調査してみてはどうかと考えます。このことについて、どのようなお考えでしょうか、お尋ねします。  大きな2問目は、富浦地区の移動支援と路線バスの運行についてです。  1点目、おでかけサポートの利用方法の周知についてお伺いします。富浦地区で行われているおでかけサポートを日常の足として使いたいという声がありました。しかし、おでかけサポートを利用するに当たって、どのような周知を行っているのか分からないという方がいますので、このことについてお尋ねします。  2点目、おでかけサポートで使用する交通手段についてお伺いします。市営路線バスが使われているようですが、もっと手軽に利用できる交通手段は考えられないのか、お伺いします。  3点目、路線バスのコースについて伺います。現行の富浦地区の市営路線バスの運行コースは適切であるのか。また、将来、南無谷地区の国道の改修によって日東バスのバス停が遠くなってしまう、そんな心配をされる方がいます。バスの利用が困難になる可能性があります。交通不便者への対応はどのように考えているのか、お尋ねします。よろしくお願いします。 71: ◯市長 それでは、石井議員の御質問にお答えをいたします。  1問目の買物しやすい環境づくりについてお答えします。  まず、1点目の日用品の買物支援についての1番目、運転免許証の返納者や移住者について、買物しやすい環境づくりのために市民から声を聞いているかについてですが、市では、南房総市地域福祉計画、地域福祉活動計画等の策定時において市民アンケート調査等を行い、通院や買物等について広く市民からの声を聞いております。  次に、2番目の日用品等の買物支援のためにどのような対策を行っているか、また、今後どのような対策を考えているかについてですが、高齢等により運転免許証を返納された方を含め、高齢者への支援として、買物に限らず通院等を含めた高齢者外出支援タクシー利用助成事業や高齢者外出支援バス利用助成事業を行っております。そのほかには、社会福祉協議会のボランティア移送サービス事業や生活援助サービス事業により、買物等の支援を行っております。また、社会福祉協議会の職員が生活支援コーディネーターとなり、ボランティアなどによる福祉施設の送迎車両を利用した買物支援等、新しい取組について検討しております。今後も引き続き、社会福祉協議会などの関係機関と協力し、買物支援を行ってまいります。  次に、2点目の実験店舗の設置についてですが、三芳地区に限らず、地域のスーパーマーケットや商店が閉店をして、食品や日用品を近所で購入することができないことは、地域の課題の1つとして把握をしております。市内7つの道の駅を運営する株式会社ちば南房総は、このような課題を受けて、地域内にある他の商店やコンビニなどにも配慮しつつ、地域住民向けの食品と日用品の取扱いを少しずつ増やしています。  現在、地域住民のニーズを把握するため、とみうら枇杷倶楽部やちくら潮風王国では、指定曜日に朝市を行ったり、自社のECサイトで食品の注文を受けて宅配をする事業を施行しておりますが、事業の効率性や採算性などの課題があります。今後は、道の駅の役割である地域生産者の安定した販路を確保しつつ、各地域の状況に応じ、食品や日用品を扱うことについて、様々な視点から検討していく必要があります。  議員の質問にもありました三芳地区の道の駅鄙の里では、直売所土のめぐみ館を地元の農事組合法人がテナントとして運営しております。地域のスーパーマーケットのような機能を備えることについて、いただいた御意見を共有するとともに、施設としてできる機能の検討をしてまいりたいと考えます。  次に、2問目の富浦地区の移動支援と路線バスの運行についてお答えします。  まず、1点目のおでかけサポートの利用方法の周知についてですが、これまで広報みなみぼうそう12月号や房日新聞への掲載のほか、地域内の医療機関などに個別に情報提供を行い、周知したところであります。  次に、2点目のおでかけサポートの交通手段についてですが、富浦地区を走る市営路線バス富浦線は、道路運送法第78条の自家用有償旅客運送による登録を受けており、今回のおでかけサポートの運行は、その登録された範囲内での運行となります。このため、バス車両を用いて実施しており、手軽に利用するには抵抗感があるかもしれませんが、現状の富浦線の利便性を検討する目的で実証運行を行ったものでございます。  次に、3点目の路線バスの運行コースについての1番目、現行の富浦地区の市営路線バスの運行コースについてですが、先ほど申し上げました自家用有償旅客運送の登録を受け、民間バスの運行していない交通空白地域を中心に運行を行っており、運行ルートやダイヤ等は適切なものと考えております。しかしながら、時間の経過とともに、利用者ニーズの変化なども踏まえ、今回の御意見も含め利用状況などを参考にしながら、公共交通利用者が1人でも増えるよう、関係者と協議しながら、買物需要などに対応する運行形態について検討してまいりたいと思います。  次に、2番目の将来の南無谷地区の国道改修に伴う交通不便者への対応についてですが、現在、日東バスが運行する館山市内線は、本来、南無谷までの運行を、当市の要請により小浜バス停まで運行しておりますが、今後の運行ルートやバス停の位置については、道路改修事業等の進捗状況に合わせ、小浜までの運行の継続について、関係者と協議してまいりたいと考えております。  以上で答弁を終わります。 72: ◯石井教宇議員 それでは、買物しやすい環境づくりのことについて再質問いたします。買物しやすい環境づくりの回答に、社会福祉協議会において生活援助サービス事業などを行っているとのことですが、富浦地区社会福祉協議会のささえあいネットワーク、コラボ富浦により、以前、とみうら元気倶楽部で買物の支援のため、市営バスや日東バスの運行に合わせ、高齢者への付添いボランティアが検討されました。リーフレットも作成されました。リーフレットのタイトルは、一緒に買物に行きませんか、買物支援バスの試行というものでした。残念なことにその直後、房総半島台風、その後の新型コロナウイルス感染拡大によって行うことができず、現在に至ってしまいました。もし活動が再開されたときは、このような団体の力をお借りしたらどうでしょうかと思います。提案をしたいと思います。  そこで、富浦地区のささえあいネットワーク、コラボ富浦と市の連携・連絡は、現在、どうなっているのでしょうか。また、生活支援サービス、いわゆるみなみん・おたすけ隊も買物支援などのサービスを行っているとのことですが、買物支援サービスの周知や実績はどのようになっているのか、お伺いします。 73: ◯保健福祉部長 それでは、初めにコラボ富浦と市の連携についてでございますけれども、ささえあいネットワークは富浦地区のコラボ富浦をはじめ、生活圏域である市内7地域、旧中学校単位になりますけれども、生活支援協議体が設置されております。この協議体は、社会福祉協議会の職員がコーディネーターとなりまして、民生委員やボランティア等の地域の方々で構成し、連携して地域課題の解決に向けて協議を行っております。主に移動困難者の支援、見守りの対策、通いの場の充実、担い手の養成の4つの柱を軸として、課題解決に努めております。このコロナ禍において、会議が思うように開催できないため、検討が進まない状況となっているのが現状です。引き続き、地域課題の解決に向けた協議検討を行ってまいります。  次に、社会福祉協議会が実施しております生活支援サービス、みなみん・おたすけ隊は、高齢者や障害のある利用者とサービスを提供する協力者との会員制のサービスで、社会福祉協議会のホームページや広報紙等で周知を行っております。サービスの実績でございますけれども、コロナ禍により、近年は利用実績は減少しておりますけれども、平成30年度は買物代行や住居の清掃等が主なもので、年間100件程度の利用がございました。  以上です。 74: ◯石井教宇議員 高齢者にとって、買物支援をしていただくことというのはすごく助かるということは言っていますので、今後ともよろしくお願いいたします。  買物しやすい環境づくりの再質問ですが、南房総市総合戦略の中で、南房総市から転出した方の御意見を伺っている項目がありました。南房総市に再び住むための条件として、仕事や収入面に加え、交通や買物の利便性について、22.8%の方がその必要性を望んでいるとの実態が明らかにされています。この課題を解決するため、地域資源の適正化と集約化が必要となっていると書かれていますが、どのような取組が行われているのか、お伺いします。 75: ◯総務部長 転出者からの御意見ということのお話でございましたけれども、市といたしましては、コンパクトシティー等について総合計画等にも位置づけて、今後推進していく必要があるというふうには認識しておりますけれども、実際的になかなか、小さなコンパクトシティーというアイデンティティーになかなか合致して住民が協力できる地域が、なかなか見つからないというような状況でございまして、将来的に大きな課題だとは認識しておりますけれども、現段階ではなかなか難しい問題かなというふうに思っております。 76: ◯石井教宇議員 以前、コンパクトシティーの提案が一般質問で行われたと思いますが、今の回答のように、コンパクトな生活圏の構築について、施策としては上げているけれども実行には至っていないとの回答でしたが、今回、このことについて再々質問しませんが、10年後、20年後の南房総市にとって重要な課題の1つになるのではないかなと考えられますので、小さな拠点モデル地区の形成に向け、試行錯誤、今後進めていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。  続けて、実験店舗の設置についての再質問をいたします。実験店舗の再質問の回答の中にECサイトの活用を挙げていますが、高齢者でどのくらいの方が使いこなせるのか、分からないんじゃないかなと思います。以前、災害対策等の一般質問の回答の中でも、デジタル機器の活用が挙げられていました。高齢者の割合の多い本市において、デジタル機器の利用を前提とした取組は実態に合わない方が多いのではないかなと思います。市民に思いやりのある取組をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 77: ◯保健福祉部長 近年ですけれども、インターネットの成長とスマートフォンの普及によりまして、近年、買物の仕方が変化してきております。特に新型コロナウイルス感染症の拡大によって、外出自粛や営業自粛などが呼びかけられている今、高齢者、シニア層にもEC通販を利用するのは当たり前といった時代が迫る中で、高齢者向けの広報の媒体としても、ウェブの注目度が上がってきています。高齢者はインターネットやパソコン操作に不慣れな人が多く、全てがECで対応できるものではないことは認識しておりますけれども、今後は様々な方法が必要になってきていると思います。ECサイトを利用した買物方法も、その選択肢の1つであると考えております。引き続き、市民に思いやりのある取組を、多方面からの視点で検討が必要ではないかと考えております。  以上です。 78: ◯石井教宇議員 それでは、実際問題、デジタル機器についてはこの後、再々質問しませんが、老人会の中でデジタル機器だとかマイナンバー制についての講習会とか、実際行っている老人会の団体があったようにお話を聞きました。そういう機会を使って、ぜひECに高齢者が慣れるように、使い勝手が分かるように、ぜひ浸透させて、講習会等をお願いいたしたいと思います。  それでは、市長答弁の中にあった、道の駅で食品、日用品の取扱いを増やしていくとのことでしたが、現状ではどのような物品が販売されているのか、販売実績等を教えていただきたいと思います。 79: ◯商工観光部長 道の駅で食品、日用品の取扱いを増やしていくということですが、その現状、どんなものが販売されているのでしょうかという御質問でございますが、道の駅の取組についての質問として受け止めてお答えしたいと思いますが、道の駅枇杷倶楽部のほうで取り組んでいる日用品の内容でございます。シャンプー、ボディーソープ、歯磨き粉に加えて、生理用品や成人用おむつ、ろうそく、ライター、線香などが販売されております。販売実績についてでございますが、取り扱っている商品が複数の物で選べるという形ではなく単一的であることから、種類も選べない状況であるために、買っていく人があまりいないというのが状況でございます。  以上でございます。 80: ◯石井教宇議員 富浦の枇杷倶楽部での実績は分かりました。富浦地区には、買物をすることができる大型店、コンビニ、さらに僅かではありますが小さな商店が様々な物品を販売しております。日用品を購入できない地区が今もありますし、今後増えていくことが予想されます。このような状況をどのようにお考えでしょうか。お伺いします。 81: ◯保健福祉部長 全国的に高齢者や単身世帯の増加、また地元小売業の廃業、そして既存商店街の衰退等によりまして、過疎地域のみならず都市部においても、高齢者等を中心に日用品等の購入に不便や苦労を感じている方、いわゆる買物難民が増えてきており、社会的な問題になってきています。この買物難民問題は、商店街や地域交通、介護、福祉など様々な分野が関係する問題であり、大きな問題であると認識をしております。  先ほど日用品の買物支援でお答えしましたとおり、生活支援体制づくりの協議体により、移動困難者の支援の一環として、課題解決に取り組んでいるところであります。現在の過疎地域の状況を見ますと、自助あるいは互助による取組も厳しい状況となってきている地域も見受けられます。関係部局が横断的に連携し、担い手として民間企業の力をこれまで以上に活用し、NPO、また地域住民等の多様な関係者と連携あるいは協力して、継続的に取り組んでいくことが重要だと考えております。
     以上です。 82: ◯石井教宇議員 それでは、大きな2点目の再質問です。おでかけサポートの周知についてどのように行っているか、また利用実績と、今、試行期間だと思いますが、実際、利用実績、それから市民からの意見、どのようなものが寄せられているのかお尋ねします。 83: ◯総務部長 まず、周知でございますが、市長答弁でもお答え申し上げましたけれども、関係施設については口頭で御説明いたしました。なお、原診療所につきましては、自主的に掲出いただいております。  次に、利用実績と市民からの御意見でございますが、実証開始は6月からでございましたが、令和3年8月からの緊急事態宣言等で運行を中止した期間がありましたので、延べ33名の方がご利用になられました。内訳ですが、緊急事態宣言までが14名、12月からの再開後は19名でございました。利用された方からの御意見といたしまして、タクシーを呼んでも利用できないときがあったので、ワクチン接種で利用でき助かった、あと、病院に行くときは富浦線のバスを利用しても帰りの時間が合わないので、今回利用させていただいたとの御意見をいただいたところでございます。  以上です。 84: ◯石井教宇議員 私も原診療所、通院をしておる人間なんですが、確かにあります。A5版のリーフレットだと思いますので、場合によってはリーフレットを薬の袋の中にぼんぼん入れて、皆さんが帰りに薬を取り出したら、おでかけサポートがあるんだみたいなことも1つの、周知の仕方の1つかななんて思いますので、たくさんの人が助かるように方法を考えていただきたいと思います。  それでは、別の質問なんですが、バスに替えて自家用車の利用をしなかったのはどうしてなんでしょうか。お尋ねします。 85: ◯総務部長 今回は、自家用有償旅客運送登録の範囲での実証運行のため、登録されております車両でしか実施できないことから、バスを使用しております。 86: ◯石井教宇議員 おでかけサポートで使われている車が市内循環バスだと聞いて、気が引けて電話をしにくいという声も聞かれます。館山市ではゴルフ場内を走っているようなカート型の車両を走らせているようですが、館山市と同じような車両を準備してくださいということではありませんが、せめて公用車を登録して実証実験をできなかったんでしょうか。市民のおでかけサポートをしようとするならば、もっと利用する方の側に立ってみないと、おでかけサポートにならないのではないかと思いますが、その点についてはどうお考えでしょうか。 87: ◯総務部長 それでは、ただいまの御質問ですが、今回の実証では現状の富浦線のニーズ確認のため、予備のバスの車両を用いて行いました。繰り返しになりますが、自家用有償旅客運送の登録されている範囲が条件となり、併せて車内の新型コロナウイルス対策や運賃収受などの課題もございまして、公用車を使用しての運行は考えておりませんでした。また、館山市と合同で設置しております南房総・館山地域公共交通活性化協議会でも、各種実証運行に取り組んでおります。今後も地域内の特性に合った公共交通の運行につなげてまいりたいというふうに考えております。 88: ◯石井教宇議員 では、今後、何回か選挙が行われると思いますが、選挙のときも実証運転を行う、延長していただくということはできないでしょうか。 89: ◯総務部長 御要望ございましたが、選挙対策としての実証運行については、現段階では考えておりません。全体的な外出支援につきましては、富浦地域だけではなく市域全体として検討していく課題かと思います。また、選挙制度には期日前投票などもあり、投票日に限らず投票できますので、様々な方法により投票いただければと思います。 90: ◯石井教宇議員 ただいま期日前投票の制度を利用してはどうかという回答がありましたが、期日前投票所は各地区にどのぐらいあるのか。少なくとも富浦地区では、期日前投票所は本庁のみではないでしょうか。市民に投票を促しているにもかかわらず、選挙に行くことが困難である方のことを考えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 91: ◯総務部長 期日前投票所につきましては、各地区に1か所ずつ、市内で7か所となります。市民であれば、どの地区でも期間中は利用できる制度となっております。また、現在、新型コロナウイルスのワクチン接種におきましては、移動困難者を対象にワクチン接種場所への移動を支援しております。こういった取組もおでかけサポートの1つと捉えておりまして、引き続き関係機関とともに、買物需要等に対する移動支援については検討してまいりたいというふうに考えております。 92: ◯石井教宇議員 最後になりますが、期日前投票所が市内7か所あるとのことですが、富浦地区の南無谷、石小浦、小浜地区に住む方は、投票日に設置された南無谷枇杷倉庫の投票所まで行くことすら大変だと言っておられます。このような方がいるということを忘れないで、様々な施策をしていただきたいと思います。  とはいうものの、高齢者や身体に障害のある方々に対し、様々な支援が行われていることを、今回、一般質問を準備する中でいろいろ教えていただきました。私自身、南房総市が取り組んでいる買物支援やおでかけサポートについて、さらにその詳細を知ることができました。このような支援で、南房総市に住んでよかったと言ってもらえるような取組を、今後とも継続していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。  以上で終わります。 93: ◯平川幸男副議長 以上で石井教宇君の質問を終わります。  暫時休憩いたします。再開は、先ほども申しましたように5分程度で集まり次第、始めたいと思います。よろしくお願いします。                                         (午後2時13分)    ──────────────────────────────────────────                                         (午後2時20分) 94: ◯平川幸男副議長 それでは、休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問を続けます。  次に、安田美由貴君。 95: ◯安田美由貴議員 7番、安田美由貴。初めに、千倉地区社会体育施設コミュニティ施設等整備構想についてお聞きいたします。  1点目、施設整備費用の試算に基づく構想の見直しについてです。  1番目、12月議会の予算委員会では、新設した場合と既存施設を改修した場合の負担額は、一般財源で約4億円の差があるとの試算が初めて示されました。この約4億円の差について、おおよその内訳はどのようになっているんでしょうか。また、この額について、いつ頃試算をしたのかについて伺います。  2番目、旧忽戸小学校の体育館をステージとして改修し、3階建ての校舎は避難所を兼ねたコミュニティセンターとして活用する考えはありませんか。  2点目、説明会の開催についてお聞きいたします。白浜と千倉の中学校の再編に関する住民説明会は、千倉地区では4か所と頻繁に実施が予定されていますが、千倉地区社会体育施設等整備構想の説明会は、なぜ実施をしないのでしょうか。市として説明会の開催基準というものを設けているんでしょうか。  2問目、生活に困窮している人などへの支援についてお聞きいたします。  1点目、緊急小口資金・総合支援資金・生活困窮者自立支援金についてお伺いします。申請状況はどのようになっていますか。申請期限が3月末までですが、期限を延長することについて、国に要望する考えはありませんか。これらの支援金は支給要件が厳しいと考えますが、新型コロナウイルス感染症が流行する前から生活が苦しい人への支援を、市としてどのように考えていますか。  2点目、生活保護についてお聞きします。生活保護のしおりに、扶養照会を希望しない場合の対応について説明を入れるべきではありませんか。申請時に負債がある場合、どのような助言や案内を行っているんでしょうか。個々の事情を勘案した対応ができていますか。  3点目、住民税非課税世帯等臨時特別給付金についてお聞きします。対象となる世帯数はどのくらいでしょうか。確認書の送付に関する進捗状況はどのようになっていますか。確認書の書き方例を広報で周知する考えはありませんか。課税世帯だった人が失業などで急激な収入減となった場合の申請書は、ホームページからダウンロードできるようにすべきではありませんか。  3問目、オスプレイの飛行による市への影響についてお聞きいたします。  1点目、横田基地所属CV22オスプレイの館山基地への緊急着陸についてお聞きします。12月1日の夜間、千倉町大貫区上空を低空飛行していたことについて、これまでどのような情報を把握しているのでしょうか。防衛省に対し説明を求める考えはありませんか。今回の件について、防衛省に米軍オスプレイの飛行ルートの開示を要望すべきではありませんか。  2点目、オスプレイの訓練飛行の中止についてお伺いします。米軍と自衛隊に対して訓練飛行を行わないよう求めるべきと考えますが、いかがでしょうか。  4問目、ごみ処理行政についてお聞きいたします。  1点目、6市1町の広域ごみ処理施設についてです。施設整備の進捗状況はどのようになっていますか。24時間稼働のシャフト炉では、SDGs、持続可能な開発目標に反する処理方式ではありませんか。施設規模を縮小させ、自治体の財政負担を軽減させるべきと考えますが、いかがでしょうか。  2点目、中継施設と職員の処遇についてお聞きします。中継施設の整備についての進捗状況はどのようになっていますか。検儀谷区のほかに、外房エリアのごみについて中継施設の候補地は、現在、決まっているんでしょうか。中継施設の運営方法はどのようになる予定ですか。大谷クリーンセンターと千倉白浜清掃センターの職員の処遇は今後どのようになるんでしょうか。  3点目、ごみの分別方法についてお聞きします。ごみの分別方法は決まっているんでしょうか。外房地区のプラスチックごみの収集は今後、有料となるのでしょうか。  4点目、ごみの福祉収集についてお聞きします。ごみを分けてごみステーションまで持っていくことが難しい人を対象に、ごみ出しを支援する福祉収集を行う考えはありませんか。  以上で最初の質問を終わります。 96: ◯市長 それでは、安田議員の御質問にお答えいたします。私のほうからは、2問目の御質問から先に答弁させていただきます。  2問目の生活に困窮している人などへの支援についてお答えします。  まず、1点目の緊急小口資金・総合支援資金・生活困窮者自立支援金についての1番目、申請状況について、令和4年1月31日現在でお答えします。初めに、緊急小口資金の申請件数は86件に対して81件を決定しています。次に、総合支援資金の申請件数は64件に対して54件を決定しています。次に、総合支援資金の延長分の申請件数は14件に対して13件を決定しています。次に、総合支援資金の再貸付け分の申請件数は43件に対して36件を決定しています。次に、生活困窮者自立支援金の申請件数は2件に対して2件を決定しています。  次に、2番目の申請期限が3月末までだが、期限の延長について国に要望する考えはないかについてですが、今後の国の動向を見守って考えてまいりたいと思います。  次に、3番目のこれらの支援金は支給要件が厳しいと考えるが、新型コロナウイルス感染症が流行する前から生活が苦しい人への支援を、市としてどのように考えているかについてですが、市では、生活に困窮している方の自立に向けた相談支援に係る生活困窮者自立支援事業を社会福祉協議会に委託し、支援しております。最低生活が困難な方には、社会福祉協議会と連携を図り、生活保護制度につなげております。  次に、2点目の生活保護についての1番目、生活保護のしおりに扶養照会を希望しない場合の対応について説明を入れるべきではないかについてですが、生活保護法では、扶養義務者の扶養は保護に優先して行われると定められています。ただし、扶養義務の履行が期待できないと判断される場合は、扶養照会を行わない取扱いとされています。具体的には、扶養義務者が生活保護受給者、社会施設入所者、長期入院者、非稼働者、未成年者、おおむね70歳以上の高齢者などの場合、または特別な事情があり明らかに扶養できない場合、もしくは扶養義務者に対し扶養を求めることにより、明らかに要保護者の自立を阻害することが認められる場合がこれに該当し、これらの場合には扶養照会を行いません。現在の生活保護のしおりには、扶養照会の程度に係る説明が記載されておりませんでしたので、今後は説明文をしおりに記載し、申請者への丁寧な対応を図ってまいります。  次に、2番目の申請時に負債がある場合、どのような助言や案内を行っているのか、個々の事情を勘案した対応ができているのかについてですが、国が設置した法テラスや千葉県弁護士会の無料法律相談を紹介して、債務整理の相談案内をするとともに、生活保護受給者については、弁護士費用等の猶予や免除手続が可能になることも周知しながら、個々の事情を勘案した対応に心がけております。  次に、3点目の住民税非課税世帯等臨時特別給付金についてですが、この給付金は、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中で、様々な困難に直面した方々に対し、速やかに生活、暮らしの支援を行う観点から、住民税非課税世帯に対して1世帯当たり10万円を支給するものです。  まず、1番目の対象となる世帯数はどのくらいか、確認書の送付に関する進捗状況はどうか、確認書の書き方例を広報で周知する考えはないかについてお答えします。対象となる世帯数ですが、基準日となる12月10日時点で約5,100世帯です。  次に、進捗状況ですが、2月1日に対象と思われる世帯に、契約書と一緒に記載例を同封し発送いたしました。現在は、順次提出された確認書について、該当・非該当の審査、世帯主名、連絡先等を確認し、振込手続を進めているところです。なお、振込に要する日数は、確認書を受理した日から2週間程度を予定しています。  次に、2番目の課税世帯だった人が失業などで急激な収入減となった場合の申請書は、ホームページからダウンロードできるようにすべきではないかについてですが、いわゆる家計急変世帯分として、対象となる困窮世帯にきめ細やかな対応を図るため、福祉事務所や社会福祉協議会の窓口で相談を受け、申請案内を行っています。現在、申請書類は市ホームページからダウンロードできるようになっております。申請には幾つかの確認事項があり、聞き取りながらの事務手続となるため、事前の相談を勧めております。また、この臨時特別給付金について広くお知らせするため、1月27日発行の広報お知らせ版や市ホームページにて周知しております。  次に、3問目のオスプレイの飛行による市への影響についてお答えします。  まず、1点目の横田基地所属CV22オスプレイの館山基地への緊急着陸についての1番目、12月1日夜間、千倉町大貫上空を低空飛行していたことについて、これまでどのような情報を把握しているのか、防衛省に対し説明を求めるべきと考えるが、市の見解を伺うについてですが、防衛省北関東防衛局から、県及び館山市に対し、横田基地所属のCV22オスプレイが令和3年12月1日21時頃、館山航空基地に予防着陸し、けがや損害はなかった、また12月20日には館山基地を離陸し、14時30分頃に横田基地へ着陸したとの情報提供があり、県及び館山市のホームページで情報が公開されています。そのため、改めて防衛省に対し説明を求める考えはございません。  次に、2番目の今回の件について防衛省に米軍オスプレイの飛行ルート開示を要望すべきと考えるが、市の見解を伺うについてですが、県を通じ、防衛省北関東防衛局に照会しましたが、運用上の安全を考慮し、飛行日時及び経路に関する詳細は公表しておりませんとの回答を得ていますので、今後、要望する考えはございません。  次に、2点目のオスプレイの訓練飛行の中止についてですが、オスプレイは、国が世界の平和と安定、被災地域の復興などに大きく貢献できるものとして配備したと理解しており、安全性を高めるためにも、訓練は必要と考えております。  次に、4問目のごみ処理行政についてお答えします。  まず、1点目の6市1町の広域ごみ処理施設についての1番目、施設整備の進捗状況についてですが、令和2年9月の事業契約の締結以降、実施主体である株式会社上総安房クリーンシステムにおいて、環境影響評価及び整備に関する諸手続を実施しております。令和9年4月の稼働開始を目指し、令和5年度から施設の設計、建設工事に着手する予定です。  次に、2番目の24時間稼働のシャフト炉はSDGsに反する処理方式ではないかについてですが、本事業で導入するシャフト炉は、ごみの安定処理のほか、資源化の促進、最終処分量の低減を可能とする処理方式です。発電による余熱利用などは、SDGsの目標のターゲットである廃棄物の発生防止、削減、再生利用及び再利用により、廃棄物の発生を大幅に削減することに貢献するものであり、循環型社会の構築や、持続可能なまちづくりに寄与するものと認識しております。  次に、3番目の施設規模の縮小と自治体の財政負担の軽減についてですが、施設規模は、国の基準に基づき、令和9年度における7自治体の計画処理量から算出したもので、ごみの安定処理において適正かつ必要な規模であり、ごみ処理広域化に伴う施設の集約化により、業務効率や経済性の点からも自治体の財政負担を軽減するものと考えております。  次に、2点目の中継施設と職員の処遇についての1番目、施設整備の進捗状況についてですが、昨年12月に鋸南町と施設の整備及び管理運営に関する基本協定を締結し、令和4度から中継施設整備に係る基本設計業務に着手する予定となっております。  次に、2番目の外房地区の中継施設の候補地についてですが、市内のごみ収集体制や自己搬入の必要性等を踏まえて、施設の規模や機能などを含めて、現在、検討を進めております。  次に、3番目の中継施設の運営方法についてですが、直営業務の必要性やPFI事業の一部導入の可能性などについて、基本設計業務の中で検討してまいります。  次に、4番目の各清掃センターの職員の処遇についてですが、災害対応や感染症対策など有事の際の業務継続の必要性や、収集業務などに一定の直営業務が必要と考えられることから、こうした直営業務への従事について検討してまいりたいと考えております。  次に、3点目のごみの分別方法についてですが、広域ごみ処理施設の受入れ条件等を考慮し、国や他の自治体の動向を踏まえ、今後検討してまいります。  次に、4点目のごみの福祉収集についてですが、ごみ出しが難しい人の増加は、高齢者を取り巻く課題として認識しております。関係機関とも連携し、ごみ出し困難者に対するごみ出し支援の方策について、先行事例や他の自治体の動向を踏まえ、今後検討してまいりたいと考えております。  以上で私からの答弁は終わります。 97: ◯教育長 次に、1問目の千倉地区社会体育施設コミュニティ施設等整備構想についてお答えします。  千倉地区社会体育施設コミュニティ施設等整備構想は、様々な検討の過程を経て、現在、基本設計の策定に向けた準備を進めております。千倉地区においては、公民館活動やサークル活動や文化活動を行う施設の整備は、長年の懸案事項となっておりました。  令和3年3月19日に千倉町地域市民活動施設(公民館等)整備要望に関する請願として議会に提出された請願が、全会一致で採択されております。請願事項には、旧施設の利活用を含め、千倉町地域に公民館かコミュニティセンターの設置・整備を要望する、地域住民が気軽に寄り合える施設環境の整備を要望する、文化的な活動に適した室内環境の整備を要望するの3項目がありました。請願につきましては、令和3年5月17日に市教育委員会から市議会へ、千倉町地域において旧忽戸小学校の跡地活用につき鋭意検討を進めており、より多くの方々に利用していただける新たなコミュニティ施設として再編を進めてまいりたいと報告いたしました。今回の整備構想は、提出された請願事項を全て満たすことができると考えております。  それでは、まず1点目の施設整備費用の試算に基づく構想の見直しについての1番目、施設整備を実施せず既存施設を改修して使用した場合の約4億円の差のおおよその内訳はどのようになっているのか、また、いつ頃試算したのかについてですが、今回の整備構想により整備するコミュニティセンター、通年型プール、図書館の複合施設と千倉総合運動公園の改修整備については、以前より御説明しておりますように、合併特例債等による非常に有利な国の支援が受けられるため、総事業費を38億円とすると、市の負担すべき額は12億7,300万円と見込んでおります。  整備構想の検討過程において、千倉B&G海洋センタープール、図書館の2つの施設を大規模改修し、現在の場所で継続して利用することも検討いたしましたが、千倉B&G海洋センタープールは建築より36年、図書館は34年を経過しているため、大規模改修を実施した場合においても、長期的な運用を考えると、建物本体の経年劣化による修繕等の維持管理費が将来的に増大するリスクが大きな課題となっておりました。  類似施設の改修事例を参考に、千倉B&G海洋センタープールと図書館を大規模改修して整備を実施した場合に市が負担する額は約8億円と試算しております。市の負担額は約4億円少なくなりますが、施設の長期的な運用コストを考慮し、機能性と利便性が向上した使い勝手がよい新たな複合施設を整備したほうが、様々な面でメリットが大きいと判断しました。施設再編の全体事業として試算した市の負担額の差となりますので、施設ごとに比較したものではありません。  コミュニティセンター、通年型プール及び図書館を複合施設として整備することにより、文化活動及びコミュニティー活動の拠点、またウエルネスをテーマとした健康づくりの拠点としての相乗効果が生まれ、利用者の増大につながると考えております。改修費の試算時期については、施設整備を検討する過程で、改修費用を含めた様々な検討をしておりますので、複数の時点において試算をしております。  次に、2番目の旧忽戸小学校の体育館をステージとして改修し、3階建ての校舎は避難所を兼ねたコミュニティセンターとして活用する考えはないのかについてですが、令和3年第3回定例会において、安田議員の一般質問にお答えしましたように、これまでの利活用を検討する中で、校舎を改修してコミュニティセンター等で利用する場合、大規模な改修が必要となり、また校舎の一部は空きスペースとなってしまうことから、総合的に判断し、既存施設は解体し、新たに複合施設として整備する結論に至っております。現在、基本設計の準備を進めております。また、旧忽戸小学校体育館をステージに改修して使用することにつきましては、請願の事項にありました文化的な活動に適した室内環境の整備の点から、適切ではないと考えております。  次に、2点目の説明会の開催について、中学校の再編に関する住民説明会は頻繁に実施が予定されるが、整備構想の説明会はなぜ実施しないのか、説明会の開催基準を設けているのかについてですが、学校の再編につきましては、南房総市地区学校再編検討委員会設置要綱に基づき、設置された学校再編検討委員会により説明会の実施を含めた検討がされております。市が実施する公共事業に伴う説明会は、事業内容や必要性において個別に判断しており、説明会を開催する一定の基準は設けておりません。  以上で答弁を終わります。 98: ◯安田美由貴議員 それでは、1問目、千倉地区社会体育施設コミュニティ施設等整備構想について再質問をしたいと思います。  旧忽戸小学校の3階建ての校舎を利活用する考え方については、文化的な活動に適した室内環境の点から適切ではないとの答弁でした。今の建物を壊すほうがよほど適切ではないんじゃないかなというふうに思います。請願内容を全て満たせるとの答弁でしたが、旧施設の利活用を含めてという請願でしたので、全てを満たせているとは言えません。既存施設の活用に関する検討が不十分です。改修をすれば市の負担額、4億7,300万円安く済むんじゃないかと思います。  昨年の夏頃、議員全員協議会で教育長は、請願内容は直接関係ないとお答えしていたというふうに記憶しています。直接関係ないイコール間接的に関係しているということだと思うんですが、この請願等の共通する部分、間接的にどのように関係したのかお答えできますでしょうか。 99: ◯教育長 1点目の請願の内容が関係ないということですけど、どういう関係がないかといいますと、請願があったから私ども検討を始めたわけではないという意味です。請願があってもなくても、私ども、先ほど申し上げましたように千倉地区の懸案事項でしたので、長年の懸案事項ですので、検討を進めてまいりました。ですから、繰り返しになりますけれども、請願がなくても再編計画は作成して提示したと思います。そういう意味で、直接関係ないということです。  あと、もう一つは、文化施設としてということですけれども、議員が質問なされた旧忽戸小学校体育館をステージに改修してということですけれども、我々、今まで利用者と何度も話合いを、数年にわたって進めてまいりましたけれども、利用者の側から、体育館ほど広いスペースは必要としていないということですね。あと、白浜地区のコミュニティセンター、御覧になったと思いますけれども、ステージについても小学校の体育館の舞台ほど高いものでは困るという、もっと低いものにしていただきたいというような要望は受けております。そういった意味から、非常に文化施設としては私ども、利用者の声を鑑みますと適切ではないと思っています。  それと、12月だったと思いますけれども安田議員にも足をお運びいただいて再編の説明会をしましたけど、非常に冷え込みました。私も改めて旧忽戸小学校の体育館、訪れたんですけれども、全面ガラス窓なわけですね、ほとんど。体育館としては珍しい造りでありまして、非常に冷え込んだということは安田議員も実感されたと思いますけれども、ああいうものの機密性だとか温度を保っていくとしたら、やはり高齢者が中心になる、あるいは若い親、子供たちが集う場所としてはやはり適切ではないというふうに判断しております。 100: ◯安田美由貴議員 あと、次に、12月議会の予算委員会のことについて少し触れたいと思います。教育長は私の質疑に対しては、改修をする場合、幾らになるか分かりませんがといった前振りを述べていました。その後、栗原議員による質疑で、市長が初めて4億円という数字を出しました。担当課もその後、試算をしていたことを認めました。新設と改修の比較を示さなかった教育長の最初の答弁、あまり誠実ではないなというふうに感じました。また、試算した時期に関しても今回、明確な答弁、ございませんでした。  市長に1点お伺いします。なぜ12月議会の予算委員会で約4億円という数字を急に出したんでしょうか。予算委員会で試算を示した理由についてお聞かせいただきたいと思います。 101: ◯市長 より分かりやすく理解をしていただきたいと思いまして、申し上げました。 102: ◯安田美由貴議員 予算委員会では、維持管理費の比較について資料を示して事細かに説明をされていました。施設整備費の比較についても同じくらい詳しく説明をすべきです。  続いて、図書館についてお聞きします。先ほどの答弁では、まるで図書館、建物全てが老朽化しているかのようなお答えでした。元は法務局だった頑丈な建物がどのような経過で今の図書館になったのかについて触れず、移転する理由を後づけしているように思います。入り口から天井が高くなっている部分、左手のトイレなどがあるゾーン、右手のテラスは2000年頃に白幡興業が新たに増築をしています。右手の奥の部分の建物が元の建物です。  もう一度、図書館について市長にお聞きしたいと思います。老朽化も駐車場も図書館を移設する理由にはならないと思います。図書館は移転すべきではないと考えますが、この点に関して市長は、設計の時点で再検討する考えはないんでしょうか。 103: ◯市長 図書館に関しましても、これまで何度かの質疑の中でお答えしておりますように、図書館自体が、蔵書の増加等もある中で、やはり大変手狭になってきていることもありますし、老朽化も進んでいるのももちろん、また事実でございます。また、駐車場等も含めて、やはり利用者の方々にとっては手狭だという使い勝手の悪さもございますので、この際、中長期的な視点に立って有利な財源を活用できる今、新たな整備をすることが、市にとってメリットがあるというふうに判断をしたところでございます。 104: ◯安田美由貴議員 次に、説明会に関してお伺いしたいと思います。先日2月8日の議員全員協議会では、昨年6月に説明会をしてほしいというお願いがあったと教育長から説明がありました。教育長にお聞きしたいと思います。市内全域を対象に説明会を行う考えは、やはりないんでしょうか。 105: ◯教育長 結論としては、ありません。その代わり千倉地区全戸にアンケートを配布いたしました。それと、あと、利用者の方々からお声も伺っておりますけれども、その際に私ども予期しなかった状況で、丁寧にお話を伺えなかったんで、その後、個別にサークルの代表者の方々に文書にて要望等を承っております。ですから、改めての説明会は必要ないと考えております。 106: ◯安田美由貴議員 次に、また市長にお聞きしたいと思います。昨年の同じ頃に旧忽戸小学校の建物を残したまま利活用する事業提案の相談を受けたことがありますか。 107: ◯市長 ちょっと今、お答えできません。分からないですね。 108: ◯安田美由貴議員 具体的にはイオンファンタジーというグランピングの提案があったんでしょうか。 109: ◯市長 それは旧忽戸小学校の校舎を活用して云々ということではなくとは言いませんが、要するに敷地スペースというんでしょうか、ああいった空間というんでしょうか、要するに外の校庭の空いた空間というんでしょうかね。そういったことで、1つの候補地としてというようなことで、知人の方からの紹介でお話を伺ったことはあります。 110: ◯安田美由貴議員 提案があったことが議会に知らされていませんけれども、この事業提案について旧忽戸小学校を使わないという形で断ることになったと思うんですけれども、その理由というのは、その辺り、もし分かるようだったらお聞かせいただきたいんですが。 111: ◯市長 急な御質問なんで全てを覚えてはおりませんけれども、その提案内容では、あそこでは適地ではないというようなことだったと認識しています。それは決して、私がそう決めつけて言ったわけではなくて、提案を聞いた上で、その提案についてはちょっとあそこでは、その提案を実現できるような場所ではないですねということで、提案をしていただいた方も理解をしていただいたというか、そういうことですねということで、たしか、なったというふうに私は記憶しています。
    112: ◯安田美由貴議員 教育長にお聞きしたいと思います。市長にこのような問合せがあったとかいった要望事業、事業提案は教育長の耳には届かないで、教育委員会への問合せとして受け付けなかったということなんでしょうか。 113: ◯教育長 私どものほうについては、文書で来たものについてはいただいておりますけれども、直接市長にどういう形で行ったか分かりませんけれども、今のお話のような内容については、教育委員会としては承知しておりません。 114: ◯安田美由貴議員 それで、私ちょっと思ったので、最後に市長にお聞きしたいんですけれども、旧和田中学校というのは昨年の夏頃の議員全員協議会で、現在、テナント募集してもなかなか応募してくる事業者がいないという説明があって以降、どのようになったのか、私はちょっと把握しておりません。旧忽戸小学校の利活用について提案してきた事業者に対して、優先交渉権者が撤退した場合は旧和田中学校を利活用してほしいといったような話はしているんでしょうか。どうなんでしょうか。 115: ◯市長 ちょっとよく分かりません。質問の内容が分かりませんし、お答えのしようがありません。 116: ◯安田美由貴議員 内容がグランピングの提案だったと思うんですけれども、和田中学校も同じようにグランピングとかいった、含めてテナント募集を、現在、されていますよね。その辺りでなかなか、和田中学校のほうは応募が少ないという状況の中で、今後そういった関係のものの提案とか、そういったものの話をしているのかなとちょっと思ったんですけれども。 117: ◯教育長 旧和田中学校につきましてはもう、議員全員協議会でも報告いたしましたけど、エス・エム・シーという会社が第1交渉権者となっておりまして、12月の締切りだったんですが、これも報告いたしましたが、3月14日まで期限を延ばして、私ども、その可能性について返事をいただくことになっております。したがって、私どもがエス・エム・シーに代わって利用者と、ほかの利用者ですね。あるいは募集をかけるとかいったものについては、教育委員会あるいは市としてはタッチをしない状況になっております。 118: ◯安田美由貴議員 この項目の最後に一言申し上げます。4年前は施設整備費29億5,000万円で、9億8,825万円というのが一般財源でした。維持管理費は3,500万円、利用者は10万人を見込むという試算結果でした。当時はオリンピック前で資材の高騰もありました。今回は市の財政負担が3億円近く増えています。改修が妥当です。既存施設の活用を求めます。  それでは、2問目、生活困窮者支援について再質問をします。  1点目、緊急小口資金、総合支援資金、生活困窮者自立支援資金については支給要件が厳しくて、台風や新型コロナウイルス前から生活苦の人は救えないという点がとても大きな問題だというふうに思います。  2点目、生活保護についてお伺いします。生活保護の申請時に借金、負債があっても申請は可能かどうかについてお伺いします。 119: ◯保健福祉部長 申請時に負債がある場合ですけれども、負債、借金の有無が生活保護の可否に影響を与えることはないため、生活保護の申請を行ったとしても、条件を満たせば受給権者となり得ます。やるだけのことをやってもなお、最低限の生活を送ることができないときに生活保護を受給することができるので、負債があっても申請は可能です。 120: ◯安田美由貴議員 ある市民から生活保護の申請時に車を手放さなければならないのはとても酷だと、申請を諦めるしかないのかといった声も複数寄せられています。車を所有したまま申請と受給というのはできるんでしょうか。 121: ◯保健福祉部長 生活保護の受給対象になるのは、持家や車などの資産を持っていない人です。持家や車の資産は、売却によって生活費を確保できると判断されるため、所有が認められていません。しかしながら、やむを得ない事情がある場合は所有を認めるケースがございます。自家用車やバイクの所有が認められるケースといたしましては、公共交通機関がなく通勤や通学などにどうしても必要な場合、あるいは家族や申請者が障害や病気を患っていて、公共交通機関による移動が困難な場合、いろいろな、その場合には、必要不可欠と認められる場合、所有が認められる状況となっております。  以上です。 122: ◯安田美由貴議員 例えば就職活動、通勤ではないんですけど、就職活動をして生活を立て直すとかいった場合や、通院や買物など最低限度の生活を送るために車が必要な環境に住んでいる人など、手放さなければならなくなるのかということと、また、すぐ車を手放さなければ保護を受けることはできないということになるんでしょうか。その辺り、車の条件についてもう少しお聞かせください。 123: ◯保健福祉部長 生活保護は利用者の自立を支援する制度です。原則といたしまして自家用車の保有は認められていませんけれども、やむを得ない事情がある場合には所有が認められています。先ほど申し上げたとおりです。最低限度の生活を送る上で必要な資産であれば、生活に必要な資産まで売却することを求めることはございません。 124: ◯安田美由貴議員 できれば相談者の状況を勘案した対応をしていただきたいというふうに思います。また、生活保護は権利ですので、国は入りやすく抜けやすい制度に改善していくべきです。困ったときは生活保護をというポスターをつくり案内をしている自治体もありますので、周知をしていただけたらと思います。  3点目、住民税非課税世帯の10万円の給付についてお聞きします。確認書についてお伺いします。名前、住所、電話番号を書いて、チェック項目にチェックを1か所入れれば返送してもいいといったことになっているようなんですけれども、このことについて広報で周知して書き方について援助をする人、そういった体制を整えるべきではないかと思うんですが、その辺りについてお聞かせください。 125: ◯市民生活部長 それでは、住民税非課税世帯等臨時特別給付金の支給要件確認書の提出に係る支援体制についてお答えいたします。  まず、給付対象見込みの世帯主宛てに郵送しました支給要件確認書の提出の支援体制についてですが、市民課を担当として窓口を開設し、問合せについては専用電話回線を用意しているほか、朝夷行政センター、各地域センターでも問合せ対応や受付を行っており、現在では、2月1日の発送から2週間で約7割の給付手続を終えております。  確認書の提出に当たりましては、お送りした記載内容に変更がない場合には、税法上の扶養に当たらないか、未申告でないかをしっかりと確認をいただき、チェックを入れ、氏名、確認をした日、電話番号を記入して提出をいただいているところでございます。また世帯主、また振込口座など、お送りした確認書に変更があった場合につきましては、添付書類等必要になりますが、この不備ですとか記載事項の漏れ等につきましては、こちらから個別に電話等で説明、御案内している状況であり、今後も提出に関する支援を継続していきたいと考えております。  また、さらに生活保護等で、記載に支援が必要な場合などには、ケースワーカーが個別に訪問するなど、対応しているところでございます。返送期限等にも、提出にも期限がございますので、適宜広報活動を実施してまいりたいと考えております。  以上です。 126: ◯安田美由貴議員 家計急変世帯のことについてお伺いします。家計急変の場合の申請にはどのようなものが必要なんでしょうか。 127: ◯保健福祉部長 申請時に必要なものについてですけれども、申請書に押印の上、添付する資料といたしましては運転免許証と申請請求者、世帯主の本人の確認書類の写し、預金通帳やキャッシュカードの写し等、受取口座を確認できる書類の写し、令和3年中の収入見込額が分かる源泉徴収票等の写し、個人事業主の場合は事業収入が分かる書類、または任意の1か月の収入が分かる給与明細等の写しが必要となります。  なお、給与明細等を勤務先からもらえない場合や自営業の場合などですけれども、検証資料がない場合になりますけれども、申請書の新型コロナウイルス感染症の影響により収入が減少しましたの欄にチェックいたしまして、自身の収入が新型コロナウイルス感染症の影響により市町村民税非課税世帯であることとなったことを記しました任意の様式になりますけれども、申立書のほうを提出いただくことになります。  事前に相談者には市のホームページを確認するよう伝えております。また、添付書類を記載した通知文を送付しているところです。  以上です。 128: ◯安田美由貴議員 この項目の最後に生活困窮者支援全般についてお伺いします。社会福祉協議会の負担というのがとても重くなっているのではないかと思います。現在、新型コロナウイルス感染症の自宅療養者への買物支援まで行っています。本来なら市の職員が行うべき業務の多くを社会福祉協議会に委託しています。慢性的な職員不足のしわ寄せが社会福祉協議会に来ているというふうな状況です。生活困窮者の支援に対応した職員を増やす必要があるというふうに考えますが、いかがでしょうか。 129: ◯保健福祉部長 職員数についてですけれども、今後は市民のニーズや情勢の変化等による、そのときの状況あるいは業務量を見ながら、適正な人員配置について努めてまいりたいと考えております。 130: ◯安田美由貴議員 ある市民から、県の社会福祉協議会から緊急小口と総合支援資金の却下連絡が郵送されてきましたと。そこには困ったときは社会福祉協議会へとの案内がありました。既に困っているから相談しているのに、とても不思議ですといった声も寄せられています。あれもこれも社会福祉協議会に任せるのではなく、対応する職員の増員を求めたいと思います。  3問目、オスプレイの飛行による市への影響について再質問します。  1点目の横田基地のオスプレイ緊急着陸についてお聞きします。飛行ルートの問合せは県を介して行ったようですが、いつ頃問い合せて、回答があったのはいつ頃だったんでしょうか。 131: ◯総務部長 御質問の問合せの件でございますが、市から県への問合せにつきましては、館山市等の情報確認後の12月7日に行いまして、県から回答がございましたのが12月17日でございました。  以上です。 132: ◯安田美由貴議員 市長に2問お聞きします。米軍に対し飛行ルートの開示を求めない国の対応について、市長、どのように考えるんでしょうか。 133: ◯市長 安全保障上の問題ではないかなというふうに思います。 134: ◯安田美由貴議員 航空機事故が例えば発生した場合に、あまり情報が開示されず、情報が少ない中で、地域防災計画に示されたとおりの対応というのはできるんでしょうか。 135: ◯市長 地域防災計画にございますのは、主にはといいましょうか、旅客機の墜落とかいったことに起因するような事故ということを主には想定しているわけですけれども、その防災計画にもありますように、もしそういう事態が発生した場合には、関係機関からもう、いち早い情報収集に努めて迅速な対応を取っていくということで、そういう対応を取っていきたいというふうに思っています。 136: ◯安田美由貴議員 南房総市としても、今後、同様の事例が発生した際の対応について、きちんと協議をして、想定しておくことが大事だと思います。防衛省は市民の命と安全が脅かされる事態が起きても、米軍を守ることを優先しています。今回の緊急着陸もアメリカに抗議できない状況は深刻だと思いますので、何か起きてからでは遅いと思います。それまでの間、飛行すべきではないというふうに申し上げておきます。  4番目、ごみ処理行政について再質問をします。シャフト炉に関しては、質問ではないんですけれども少し申し上げます。シャフト炉については環境負荷が大きいです。たとえバイオマスコークスを使った低炭素型シャフト炉として稼働したとしても、コークスが原因のCO2排出量は従来の3分の1ほどというふうになっています。ある低炭素型シャフト炉に関する報告書には、海外でバイオマスコークスをアジア圏で調達できれば、その地域ではごみ処理で排出されるCO2は、一般的な焼却炉、ストーカ炉等と同等レベルまで削減できるといったことが書かれていました。それであれば、そもそもストーカ炉でよかったんじゃないかというふうに思います。SDGsからも自区内処理の原則からも離れた施設だと言えると思います。  6市1町のごみ処理施設は令和9年度稼働予定というふうになっています。稼働時までに水分の多い生ごみは堆肥化などを進めることが重要です。生ごみ処理機などに対する助成はこれからも継続して実施するよう求めます。  中継施設についてお聞きします。令和4年度当初予算で、設計業務委託料3,969万5,000円が計上されています。このうち2,796万2,000円は一般廃棄物に関する基金を使う予定なんでしょうか。また中継局整備に係るおおよその事業費はどれくらいで、このうち合併特例債は起債する予定なんでしょうか。それについてお聞かせください。 137: ◯建設環境部長 施設整備に係る事業費、起債についてお答えいたします。令和4年度当初予算で予定しております設計業務委託料のうち、2,796万2,000円の財源につきましては、一般廃棄物処理施設基金からの繰入金と鋸南町からの負担金でございます。中継施設整備に係る事業費につきましては、次年度以降に行う予定でございます基本設計の中で、施設の規模や機能等の詳細を検討し、概算事業費を算定してまいります。起債につきましては、一般廃棄物処理事業債の活用を予定しております。  以上です。 138: ◯安田美由貴議員 外房地区の中継施設はいつ頃整備予定でしょうか。外房の中継施設は1か所になってしまうんでしょうか。 139: ◯建設環境部長 外房地区の中継施設についてお答えいたします。外房地区に整備する施設につきましては、市長答弁でもお答えしたとおり、市内のごみの収集体制や自己搬入の必要性等を踏まえ、施設の規模や機能などを含めて検討を進めてまいります。  以上です。 140: ◯安田美由貴議員 福祉収集についてお聞きしたいと思います。社会福祉協議会などではごみ出しを支援しているケースというのがあるんでしょうか。 141: ◯保健福祉部長 ごみ出し支援については、介護保険を利用し日常の手助けを受ける訪問介護、いわゆるホームヘルプサービスによる公的援助と、社会福祉協議会で実施している生活援助サービスの中にみなみん・おたすけ隊事業がございます。みなみん・おたすけ隊事業は、南房総市にお住まいの方々による支え合い活動として、在宅の高齢者や障害のある方を支援する、市民の皆さんの参加と協力による会員制の有償生活サービスで、特に技術や資格を必要としない日常生活のお手伝いです。利用会員の希望に合わせて、社会福祉協議会が協会員を自宅へ派遣いたします。介護保険などの公的サービスが利用可能の場合は、原則としてそちらを優先することになります。  以上です。 142: ◯安田美由貴議員 みなみん・おたすけ隊の実績について、登録者数と利用者数、どういうふうになっているかお聞かせください。 143: ◯保健福祉部長 この事業でございますけれども、平成29年1月から実施しております。実績ですけれども、年間100件程度で推移をしておりましたけれども、令和元年度が85件、令和2年度が16件、令和3年度が1月末になりますけど7件となっております。主なサービス内容は、話し相手、衣類の洗濯や整理、住居の清掃、日常生活品の買物代行や簡単な調理の手伝いなどです。令和2年度及び令和3年度は新型コロナウイルス感染症の影響によりまして、他者との接触を控える動きが顕著に現れまして、利用者が激減している状況です。  次に、登録者数と利用者数についてですけれども、令和3年度の登録者でお答えをいたします。協力者、支援者登録が17名、利用者登録は5名で、ここ数年は協力者、また利用者登録とも横ばいとなっている状況でございます。  以上です。 144: ◯安田美由貴議員 地域の偏りがないように、そういった協力者が増えるといいと思うんですけれども、こちらも社会福祉協議会への委託となっています。ごみ出しの収集に関しては、できれば職員による収集も検討していただきたいというふうに思います。  最後になりますが、災害時の廃棄物処理に関する対応など、状況が分かる職員の雇用が必要だと思います。現業職員の雇用維持を求めて質問を終わります。 145: ◯教育長 発言の訂正をお願いします。取下げではありませんので。先ほど旧和田中学校校舎の利活用についての企業、エス・エム・シーと申し上げましたけれども、株式会社エム・エス・シーでした。大変申し訳ありません。 146: ◯保健福祉部長 みなみん・おたすけ隊ですけれども、この事業につきましては、委託ではなくて社会福祉協議会の自主事業となっております。 147: ◯平川幸男副議長 以上で安田美由貴君の質問を終わります。  ここで暫時休憩をいたします。開始は3時20分といたします。                                         (午後3時14分)    ──────────────────────────────────────────                                         (午後3時20分) 148: ◯平川幸男副議長 それでは、休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問を続けます。  次に、阿部美津江君。 149: ◯阿部美津江議員 5番、阿部美津江。今回が2期8年間、32回目の一般質問となります。よろしくお願いいたします。  それでは、通告に従い、大綱2点について質問させていただきます。  初めに、行政の効率化についてといたしまして、小さな1点目、キャッシュレス決済について伺います。国は成長戦略フォローアップにおいて、2025年までにキャッシュレス決済比率を40%、さらには80%を目指し、今国会においても行政キャッシュレス化法案が閣議決定され、旅券や車検等の手数料納付がキャッシュレス化に動き出すなど、キャッシュレス化は加速度も増している形でございます。そうした中、市民サービスの充実と利便性を図るため、現金授受を省いたキャッシュレス決済を導入する自治体が増えてまいりました。そこで、本市において、使用料・手数料・公金納付等、キャッシュレス決済可能な手続はどのようなものがあるのか、今後、キャッシュレス決済導入を予定している手続にはどのようなものがあるのか、お伺いいたします。  次に、小さな2点目、オンライン申請について伺います。私は2020年12月議会の一般質問でも取り上げさせていただきましたが、行政手続のオンライン化につきましては、デジタル法案が整備され、自治体においては2020年度末を目指して、主にマイナンバーカードを用いてオンライン手続を可能とすることが求められており、早期に構築を図らなければなりません。行政手続をデジタル化することにより、住民は行政に出向くことなく、スマートフォンやパソコン、タブレットなどから手続を完結できるというメリットがあります。市民の利便性の向上、行政の効率化のためにも早期の整備が待たれるところでございます。そこで、現在、オンライン申請可能な手続はどのようなものがあるのか、今後、オンライン申請導入を予定している手続はどのようなものがあるのか、お伺いいたします。  次に、大きな2点目、学校教育の充実についてといたしまして、国のGIGAスクール構想に伴い、本市においても市内全小中学校にネットワーク環境整備と、児童生徒への1人1台分のタブレット端末を整備し、運用が始まっております。ICTを活用した教育環境の推進では、コロナ禍での対応や災害などの有事の際への教育の機会の創出など、期待されているところであります。  そこで、小さな1点目としまして、ICTを活用した教育の推進について、ネットワーク環境の整っていない家庭への支援状況とICT支援員の配置状況、またタブレットの利活用の状況について伺います。  小さな2点目は、中学校の部活動の在り方についてとしまして、部活動は学校教育の一環として位置づけられ、生徒の興味や関心の下で自発的に参加することにより、体力の向上はもとより自主性や協調性、また責任感などを育成し、豊かな学校生活をも実現する役割を持っております。令和2年9月に学校の働き方改革を踏まえた部活動改革が示されましたが、その後の本市の取組状況について伺います。  以上、1回目の質問でございます。回答を伺った後、再質問いたします。 150: ◯市長 阿部議員の御質問にお答えをいたします。  1問目の行政サービスの効率化についてお答えします。  まず、1点目のキャッシュレス決済についての1番目、現在、使用料・手数料・公金納付等でキャッシュレス決済可能な手続はどのようなものがあるかについてですが、市税等については、市県民税のうち普通徴収のもの、固定資産税、軽自動車税、国民健康保険税、後期高齢者医療保険料、介護保険料が対象となっています。このほか、ふるさと納税寄附金、インターネット公売・公有財産売却に係る公売保証金・入札保証金が対象となっています。  次に、2番目の今後キャッシュレス決済導入を予定している手続はどのようなものがあるかについてですが、現時点で予定しているものはありませんが、市民の利便性の向上のため、各種の使用料及び手数料などについて、引き続き検討してまいりたいと思います。  次に、2点目のオンライン申請についての1番目、現在、オンライン申請可能な手続はどのようなものがあるかについてですが、国が令和2年12月25日に閣議決定したデジタル・ガバメント実行計画等において、重点取組事項の1つとして、自治体の行政手続のオンライン化が掲げられました。取組方針としては、デジタル化による利便性の向上を早期に享受できるよう、令和4年度末を目指して、原則、全地方自治体で、特に国民の利便性向上に資する手続について、マイナポータルからマイナンバーカードを用いて、オンライン手続を可能とすることを目標としています。国の方針は、マイナポータルを活用したオンライン化を推奨しておりますが、当市の現状は、マイナポータル以外のデジタル技術を活用したオンライン手続を幾つか導入して申請を受け付けた実績はあるものの、情報システムの改修、オンライン接続機器や連携サーバー設置などの情報インフラが未整備であるため、マイナポータルを活用したオンライン申請につきましては、現時点ではできない状況にあります。  次に、2番目の今後、オンライン申請導入を予定している手続はどのようなものがあるかについてですが、国の方針では、地方自治体が優先的にオンライン化を推進すべき手続は、子育て関係15、介護関係11、被災者支援関係1、自動車保有関係4の計31手続を対象とし、そのうちの市区町村対象手続である子育て・介護関係の26手続について、マイナポータルを活用したオンライン化を推奨しております。国としてオンライン化を推進するに当たり、必要な支援を行うとしていることから、様々な支援策を活用して、情報基盤の整備、拡充を図り、早期に体制を整えたいと考えております。  なお、行政手続のオンライン化に当たっては、マイナポータルを活用したオンライン申請に必要なマイナンバーカードの取得率が低調なこともあり、方針どおりに進まないことも考えられますので、国の動向に注意してまいります。今後も、マイナンバーカードの普及促進と併せて行政手続の簡素化、迅速化のため、オンライン手続を前提とした業務プロセスの見直しや情報システムの最適化を行いながら、マイナポータル以外のデジタル技術を活用したオンライン申請も調査、検討し、市民の利便性向上のため、行政手続のオンライン化を進めてまいりたいと考えております。  以上で私からの答弁は終わります。 151: ◯教育長 次に、2問目の学校教育の充実についてお答えします。  まず、1点目のICTを活用した教育の推進についての1番目、ネットワーク環境の整っていない方への支援状況はどのようになっているかについてですが、令和2年度のシステム導入時期に合わせて、タブレットの家庭への持ち帰り学習やインターネットを使用した家庭学習を支援するため、インターネット環境が整っていない家庭に対して、モバイルルーターの貸出しを行っています。このモバイルルーターは、NTTドコモのインターネット回線がつながる場所であれば、どこでもつなぐことができます。現在、100台のモバイルルーターを市で借り上げ、希望する家庭に貸し出すことができる状況になっています。  次に、2番目のICT支援員の配置状況はどのようになっているかについてですが、ICT支援については12の小中学校に、それぞれの学校の要望に合わせ、各校一月当たり1日なら2回、または半日なら4回を基本として配置しています。主な業務としては、ICT機器を使用した授業の支援、デジタル教材や校務文書作成の支援などを行っています。各学校を訪問する回数を昨年度の2倍にするなど、学校の要望により応えられるよう、充実に努めています。  次に、3番目のタブレット端末の活用状況はどのようになっているかについてですが、神作議員の御質問にもお答えいたしましたが、今年度は、学校でも家庭でも継続して学習できるオンライン学習システムの構築と学習状況のデータを管理するマネジメントシステムの構築を目指して、活用を進めております。その状況ですが、ICT端末に慣れる上でも、まずは個別最適化ドリルの活用を進めています。また、オミクロン株の拡大に伴い出席停止や学級閉鎖もあるため、1番目でお答えしたモバイルルーターの貸出しなど、ICT端末を家庭で使用することを想定した準備も進めています。  次に、2点目の中学校の部活動の在り方についての、令和2年9月に学校の働き方改革を踏まえた部活動改革が示されたが、これを踏まえ、どのような取組を行っているかについてお答えします。平成31年1月25日、中央教育審議会において、新しい時代の教育に向けた持続可能な学校指導・運営体制の構築のための学校における働き方改革に関する総合的な方策についての答申が取りまとめられ、令和2年9月1日付事務連絡で、文部科学省、スポーツ庁、文化庁から連名で送付された学校の働き方改革を踏まえた部活動改革についての中で、具体的な方策として、休日の部活動の段階的な地域移行と合理的で効率的な部活動の推進が示されました。  中学校における部活動は、生徒の体力や技能等の向上はもちろんのこと、他者の尊重や公正さ・規律を尊ぶ態度を養うなど、豊かな人間形成を育むことができる多様な学びの機会です。しかしながら、少子化など社会の変化により、次のような課題に直面していると考えています。1、生徒の心身の健全な発達のためには適切な休養日が必要であること。2、社会全体で、長時間労働が問題となり、教員の働き方改革や部活動の長時間練習の見直しが求められていること。これらの課題を解決するため、市教育委員会では、校長と協議し、次の3点に取り組むことにしました。1、1週間のうち平日に1日、土日のいずれかの1日、合わせて2日の休養日を設ける。2、土日及び祝日に練習を行う場合には、原則3時間程度とする。3、心身の疲労が解消できる十分な休養や朝御飯を食べてから登校できる時間を確保するため、原則として平日の朝は活動しない。この取組で、限られた時間で生徒が主体的で質の高い活動することを期待しています。  当市においては、地域移行できる団体が各地域にないことから、地域移行は難しいと考えており、部活動指導員を置くことで教員の負担軽減を図っています。令和2年度には、5つの中学の6つの部活に部活動指導員が配置され、配置された部活動指導員により、部活動の教員の指導時間は年間平均で約80時間、約33%の削減となっています。令和3年度は、4つの中学の4つの部活に配置されていますが、令和4年1月までの実績で、部活動の教員の指導時間は平均で約81時間、32.4%の削減となっています。今後もこれらの取組を含め、部活動を担当する教員の支援を行うとともに、部活動の質的な向上に努めてまいります。  以上で答弁を終わります。 152: ◯阿部美津江議員 それでは再質問いたします。行政サービスの効率化について、キャッシュレス決済についてから質問をいたします。現時点では、キャッシュレス決済の導入は考えておられないとの見解でしたけれども、市民サービス向上に向け、電子マネー等を導入した窓口業務のキャッシュレス決済を導入することによるメリットはどのようにお考えでしょうか。お尋ねいたします。 153: ◯総務部長 それでは、御質問の窓口業務のキャッシュレス決済を導入することによるメリットについてお答え申し上げます。キャッシュレス決済のメリットといたしましては、市民や納付者にとってスムーズに支払いができることや現金を持ち歩かなくても済むこと、支払いの際に接触がないことによる感染症対策などが挙げられます。また、市の窓口業務のメリットといたしましては、現金の取扱いを軽減できることや、利便性の向上により市民の満足度が高まるということが挙げられると思います。  現在、市では市税や保育料、学校給食費等の納付につきまして、市が負担する手数料が安価な口座振替を推奨しております。また、市税等のうち、先ほど市長がお答えしましたとおりの税目につきましてはキャッシュレス決済を行うことができますので、今後は、それ以外の各種の使用料及び手数料などのキャッシュレスの決済化につきましては、費用対効果なども含め、引き続き検討してまいりたいと考えております。 154: ◯阿部美津江議員 ありがとうございます。今やコンビニ等でもよく見受けられる電子マネー決済はとても便利で、私も利用しておるのですが、短時間で済んで、感染対策にも寄与するものというふうに考えています。今後、しっかりと検証していただき、窓口業務の支払いについても構築ということを望みますので、よろしくお願いいたします。  オンライン申請について、オンライン化していく上で、職員の研修の機会や組織の構築は図られたのでしょうか、伺います。 155: ◯総務部長 それでは、オンライン化していく上での職員の研修の機会や組織の構築の御質問でございますが、現在、国から示された地方公共団体におけるDX推進方針に基づきまして、当市におきましても南房総市DX推進方針を作成中でございます。地方自治体のデジタル化、行政手続のオンライン化などのDX推進に当たりましては、市の情報化施策の円滑な推進を目的といたしまして、従来から庁内に設置しております南房総市情報化推進委員会を南房総市DX推進本部として位置づけ、所属や所管業務にとらわれない推進体制の構築を目指してまいりたいというふうに考えております。また、庁内各部署にDX推進員を配置するとともに、推進に必要な研修受講などによるスキルアップを図ってまいりたいというふうに考えております。 156: ◯阿部美津江議員 以前の一般質問においても取り上げさせていただきましたが、こちらのDX、横断的な対応ということも求められますので、早期な対応をお願いいたします。  では、デジタルデバイドの是正に向けた取組の現状とこれからの計画については、どのようなお考えでしょうか、伺います。 157: ◯総務部長 それでは、デジタルデバイドの是正に向けた取組の現状と計画というふうな御質問でございますが、現状のまず取組といたしましては、市民に少しでもデジタル機器の扱いに慣れていただくため、公民館講座等でパソコン教室を開催しているという状況でございます。また、富山地域づくり協議会では、会員以外も受講できるスマートフォン勉強会やパソコン教室を行っていただいております。これからの取組といたしましては、高齢者を含む市民の中には、スマートフォンやパソコンの操作に不慣れな方もおられると思いますので、デジタル機器の操作方法の相談や学習支援として、情報通信事業者などの協力も得ながら、スマートフォン教室、パソコン教室の開催などを検討してまいりたいというふうに考えております。
    158: ◯阿部美津江議員 ありがとうございます。国はデジタル格差を是正するために、デジタル活用に関しての理解やスキルが十分でない方に対して助言や相談、使い方など、民間事業者等が支援を行うデジタル活用支援推進事業というものを展開しております。ですので、民間のお力もお借りしながら、各地域、また地区にて、また国のほうでは学区単位でなんていうことも取り沙汰されておりますので、計画に基づいて、また実施されますよう提案させていただきます。  それでは、次に、学校教育の充実についてのICTを活用した教育の推進についてです。タブレット端末というのは保険に加入しているのかどうなのか、伺います。 159: ◯教育次長 それでは、阿部議員の御質問の、タブレット端末は保険に加入しているのかについてお答えいたします。令和2年度に購入したタブレット端末は2,305台です。このタブレット端末の本体、キーボード、ペンに令和3年4月1日から令和8年3月31日まで5年間の補償契約を結んでいます。主な補償内容ですが、正常に使用したにもかかわらず部品等の不具合で起こる自然故障と、破損や水漏れ等による外部的な要因で起こる物損故障に対するものです。これまでの補償状況ですが、15件程度あり、主に画面破損のケースが多い状況です。  以上です。 160: ◯阿部美津江議員 これまで15件ほどありという中でも、外的要因による破損の部分の保険適用をされたというふうな理解でよろしいと思いますけれども、そうですよね。  では、教職員のコンピューター操作の研修は行っているのでしょうか、伺います。 161: ◯教育次長 教職員のコンピューター操作研修は行っているのかについてですが、市教育委員会主催で学習支援ソフトに関する研修会を年1回、個別最適化ドリルに関する研修会を年3回開催いたしました。このほかに、各学校に1日4時間、月2回派遣しているICT支援員が、各学校のニーズに応じてICT機器の操作支援や授業支援、ソフトの操作研修等を行っています。  以上です。 162: ◯阿部美津江議員 分かりました。それでは、新型コロナウイルス感染拡大によって、学級閉鎖もこのところ見られております。児童生徒によるiPadの持ち帰り学習は行っているのでしょうか。どうでしょうか。 163: ◯教育次長 児童生徒によるiPadの持ち帰り学習は行っているのかについてですが、これについては行っています。市では通常時、小学校4年生以上で持ち帰りを可能とし、ICT端末使用のルールを定めるとともに、保護者に同意書の提出を求めています。また、新型コロナウイルス感染症等による臨時休業の際には、全ての学年で持ち帰れるよう準備を進めている学校もあります。具体的にはICT端末にインストールされた個別最適化ドリルを活用し、一人一人の実態に応じた学習を中心に行っています。ほかにもウェブを利用して社会科の調べ学習をしたり、自分の考えをプレゼンソフトやワープロソフトでまとめたり、多様な方法で活用を図っています。  以上です。 164: ◯阿部美津江議員 では、情報モラル教育について質問いたします。子供同士による誹謗中傷をインターネット上で行うことをさせない方策は、教育の一環として取っているのかどうなのか、お尋ねいたします。 165: ◯教育次長 それでは、情報モラル教育について、子供同士による誹謗中傷をインターネット上で行うことをさせない方策を取っているのかについてですが、テレビなどでSNSを使ったいじめなどの報道が目につきます。SNSへの投稿は匿名であり、人を傷つける投稿もいとわず、それに他の人々が迎合することで誹謗中傷がとめどなく広がってしまい、対象とされた人を傷つけ、追い詰めていきます。最近では、学校で配付された端末を使用した事例も報道されました。  当市といたしましては、タブレット端末にフィルターをかける、パスワードは各自で設定させ他人には教えないなど、セキュリティー対策を講じるとともに、SNSの誹謗中傷によってどのように人が傷つくのか、対象が自分だったらどう感じるかや、インターネット上の情報を正しく見分ける力をつける情報モラル教育を、教員やICT支援員などにより授業の中で指導したり、警察などに依頼し情報モラルに関する出張研修を開催したりするなどしております。  以上です。 166: ◯阿部美津江議員 授業の中で指導したりということで、安心しました。  では、タブレットを効果的に活用しての学習はどのようなものを想定されているのか伺います。 167: ◯教育次長 タブレットを効果的に活用しての学習はどのようなものを想定されているのかについてですが、新型コロナウイルスを想定したリモート授業の取組や、個別最適化ドリルをはじめとした学習ソフトの有効活用を図ってまいりたいと考えております。それに対応する教職員の資質の向上や情報モラル教育への取組をさらに推進してまいります。  以上です。 168: ◯阿部美津江議員 ありがとうございます。新型コロナウイルス感染拡大によって、本市においても、現に学級閉鎖で数日間、教室での学ぶ、遊ぶ機会が失われた学校もございました。ですので、デジタルで学級の皆がつながる教育、またオンライン授業の拡充ということは必要と考えますので、早期の構築を望みます。また、モラルマナーに関しましては社会問題ともなっておりますので、教育の位置づけとしての対応も引き続きよろしくお願いいたします。  次に、中学校の部活動の在り方についての質問でございます。市内の中学校部活動において、競技経験や指導経験のある教員は全体としてどの程度配置できているのか、伺います。 169: ◯教育次長 市内の中学校部活動において、競技経験や指導経験のある教員は全体としてどの程度配置できているのかについてですが、本年度、南房総市内の6中学校には、運動部とブラスバンド部などの文化部を合わせて総数43の部活動があります。このうちの85%の部活動では、競技経験や指導経験のある教員がついて指導することができております。これは、教員の人事を決める際に、各中学校の部活動に競技経験や指導経験のある顧問を配置できるよう考慮しているためです。各学校においては、部活動の安全な運営と顧問の負担軽減を目的として、多くの場合、2人体制で指導に当たっています。2人のうち少なくとも1人は競技経験や指導経験がある教員となるように、部活動担当を割り振っています。  一方、競技経験も指導経験もない教員のみで部活動を担当しているケースは、市内に15%ほどあります。教員の数が少ない学校では、専門外の担当者が1人で見ているという部もございます。その場合、部活動指導員や外部指導者など、適切な指導ができる外部人材の協力を得たり、近くの学校にお願いして合同練習を行ったりして、教員の負担軽減と部活動の質的な向上を図っています。  以上です。 170: ◯阿部美津江議員 分かりました。あと、本年度は4名の部活動指導員が配置されているということですけれども、外部指導員と外部指導者との職務の違いというのは何なのか、お伺いいたします。 171: ◯教育次長 それでは、質問にお答えします。本年度は4名の部活動指導員が配置されているとのことだが、外部指導者との職務の違いは何かについてですが、まず外部指導者ですが、顧問である教員と連携協力しながら技術指導を行う、いわゆるコーチと呼ばれる存在です。部活動中の事故に対する責任を負うことはなく、また大会への生徒の引率はできません。各部の実情により顧問から依頼されることが多く、ボランティアで指導に当たっています。  一方、部活動指導員は、学校の教育計画に基づき、校長の監督の下、担当教員に代わる顧問として、実技指導や生徒の引率、生徒指導や事故対応などを行います。職務の上で、外部指導者とは異なり一定の責任を負うこととなります。1日1時間から3時間、週2日から4日程度、市の会計年度任用職員として勤務しています。平成29年4月の学校教育施行規則の一部改正により制度化されたもので、事業経費の3分の2は国と県から補助を受けて行われています。家庭の事情を抱える教員や健康面に不安がある教員、あるいは競技経験や指導経験がない教員を部活動担当にせざるを得ない学校にとって、この制度は大変有効に活用されています。  以上です。 172: ◯阿部美津江議員 教員の働き方改革を進める上で、部活動指導員制度が大変有効だとすれば、今後、部活動指導員をさらに増やすなど、学校現場の要望に応じて適正な配置が必要であると考えますが、御所見を伺います。 173: ◯教育長 部活動指導員あるいは教員の働き方改革等については、先ほどから答弁していたとおりです。今年中に運動部についてはスポーツ庁、文化部については文化庁から新たな指針が示されるのではないかということを想定しております。この内容につきましては、今、御指摘いただいた部活動指導員の活用とかいうものでは間に合わない状況も想定されるのではないかというような考えを持っています。内容的にちょっと申し上げますと、どういうことが話し合われているかといいますと、部活動は学校教育の一環として行われる活動であるが、必ずしも教師が担う必要でないものであることを踏まえ、休日に教科指導を行わないことと同様に、休日に教師が部活動の指導に携わる必要はない環境を構築すること。あるいは、休日の部活動に対する生徒の希望に応えるため、休日において部活動を地域の活動として実施できる環境を構築すること。あるいは、地域活動の管理運営については地域の団体が全て責任を取ること。あるいは、休日の指導を希望する教師は兼職兼業の許可を申し出ることというような内容になっております。  したがいまして、いつの時点で文化庁あるいはスポーツ庁から指針が出るか分かりませんが、そうなってきますと、部活動指導員の範疇を超えて、全く今までなかった体制をつくっていかなくちゃいけないことも考えていかなくちゃいけないと思っています。  しかし、いずれにしても、先ほどから阿部議員がおっしゃっていますように、教科指導とは異なる集団での活動を通じて生徒は多くのことを学びます。あと、多様な生徒が活躍できる場でもありますので、今後出てくるスポーツ庁あるいは文化庁の指針を踏まえて、地域の事情、困難な状況がありますけれども、適切に対応してまいりたいと思っております。  以上です。 174: ◯阿部美津江議員 教育長、ありがとうございました。本市では地域移行できる団体というものがやはり少ない傾向にある。そういう中で、文化庁もそうですし、スポーツ庁もそうなんですが、そういう指針が変わったときに、これがまた本市で全部対応できるかといったら、また難しい部分も出てくる。そういう中でやはり、でも子供たちのことを考え、そこはちゃんとフォロー体制が構築できるような仕組みをつくっていっていただきたい、このように思いまして一般質問を終わらせていただきます。  以上でございます。 175: ◯平川幸男副議長 阿部美津江君の質問を終わります。    ──────────────────────────────────────────     ◎散会の宣告 176: ◯平川幸男副議長 以上で本日の日程は全て終了いたしました。  これにて散会いたします。お疲れさまでした。                                         (午後3時58分)...